〈朝鮮と日本の詩人 43〉森崎和江
2007年11月19日 00:00 文化・歴史朝鮮は「母の呼び声」
むかしから 春になれば野や山で
夏には薬水のほとりで
オモニたちは唄い踊りました
村祭りの日にも
祈りが終るとみんな車座になって食事をして
そして唄い踊りました
あちらこちらの村から
田面をこえて チャングの音がひびいたものです
からりと晴れたまっさおな空が
おれんじ色に移ろい
やがて涼風のたつ夕ぐれになっても
おもいおもいに舞いながら
ときには数十人の波となりました