〈朝鮮名峰への旅 21〉夏の入道雲から高積雲へ 魚のウロコ、亀の甲羅雲も
2006年09月01日 00:00 文化・歴史8月半ばを過ぎると白頭山の空は、徐々に澄みわたってくる。朝鮮半島の付け根にある白頭山は、この時期になると夏の象徴である太平洋高気圧の圏内から、乾いた秋の大陸高気圧の中に入ってしまう。梅雨の時はバケツをひっくり返したような天気が続き、最後には雷とともに夏山になったが、秋雨前線の場合はそれほど劇的な変化はない。
高度約2700メートルの白頭山の朝夕は、急激に気温が下がり、カメラを握る手が凍えそうである。空が明るく透明になるにしたがい、山肌が白く輝いて見えてくる。山頂付近には草紅葉が始まっており、澄んだ空気のもと、赤く輝く白頭山の姿は神々しい。