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〈朝鮮と日本の詩人 10〉佐藤惣之助

2006年05月26日 00:00 文化・歴史

青き大同江のほとりに立ちて

何ごとと知らず涙そそぐは

いかなる旅人のならわしぞ

大同門外

数尺の月によづべくもなく

秋風しろき乙密台のあたり

さんさんたる星のみかがやける

まこと幼子の如くあざらけく

古き世の冠の如く青さめて

小さき黄金星ぞかかれる

あわれ、空しき望みぞ懸れる。

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