〈人物で見る朝鮮科学史 3〉檀君とその時代(中)
2006年02月19日 00:00 歴史夜空に輝く星を眺めながら、あの向こうには何があるのだろうか、あの星にも人は住んでいるのだろうか、という想像を誰もが一度はしたことがあるに違いない。もっとも、これは宇宙に対してある程度の知識を持った現代人の場合であり、常に自然の脅威にさらされていた古代人は、夜空の星に人間の運命を司る物語を思い描いた。それが神話となり占星術へと進んでいった。日常会話の「星のめぐり合わせ」「悪い星のもとに生まれた」という表現は、その名残である。さらに、占星術は説得力を持たせるために緻密な天体観測を行うようになるが、それが天文学の発展へとつながっていった。ゆえに、天文学は医学とともに、もっとも古い起源を持つ科学分野といえるだろう。