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〈人物で見る日本の朝鮮観〉宇垣一成(下)

2005年09月14日 00:00 文化・歴史

宇垣は、非常に自負心の強い男である。それに、実に筆まめで、軍務多忙の中で「随想録」というぼう大な「日記」を3大冊も遺している。この「日記」によれば、日本国は、必ず自分を必要とする時が来ると信じている。彼は、総理大臣になって、日本を苦境から救うつもりであった。つまり、宇垣は政治的軍人である。

宇垣は若い時から、陸軍中枢部の要職を歴任し、後に五代の内閣で陸相をつとめた。陸軍大臣5回というのは宇垣が初めてであろう。彼は中佐の時、陸軍近代化のための各兵科操典類の改定にあたったり、大佐の時、陸軍省軍務局軍事課長として、当時実現が難しいとされた朝鮮常駐の二個師団増設に力を割いた。

そのほか、シベリア出兵問題、国家総動員問題、郡民一致問題などに関与するが、なかでも有名なものは「宇垣軍縮」であろう。

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