〈高麗人参余話 62〉不老長寿
2004年12月17日 00:00 文化・歴史人蔘を煎じた液を飲むと、まず甘みを、続いて苦味を感じるが、この苦味はサポニンと総称される物質によるもので、石鹸のラテン語Saponから来た言葉である。水に溶かしてもなかなか消えない泡が立つ性質をもつ石鹸のようなものにつけられた名前だ。サポニンは人蔘の滋養強壮作用の重要な有効成分であると考えられている。一般的なサポニンは溶血作用(赤血球破壊作用)、粘膜の刺激、魚毒性など人体に悪い影響を及ぼすが、人蔘サポニンは化学構造のちがいから一般生薬のサポニンとは逆に人体によい影響を及ぼす。人蔘にはサポニン以外にも有効成分が多く含まれていて、今も研究が続けられている。