〈高麗人参余話 48〉人蔘湯
2004年08月27日 00:00 文化・歴史蔘鶏湯は料理だが人蔘湯は漢方薬である。漢方では4~12種類の生薬を用いる場合が多く、この処方を方剤と呼ぶ。漢方方剤の構成は「君」「臣」「佐」「使」の4種からなる。君とは主薬の事で臣は補助薬、主薬を助けて主薬の効果を増強、促進する。佐の薬物は主薬の作用を抑制するほか、副作用を除去し、主薬に毒性があるときにはそれを減少させる。千年以上に亘り受け継がれ使われてきた「人蔘湯」(人蔘3、乾姜3、白朮3、甘草3)に当てはめてみると、君は補血強壮、健胃強陽、新陳代謝を促進する人蔘。胃腸の機能を高め、新陳代謝を促進し、体力を増強させるほか、鎮静、利尿、抗疲労の作用があり、精神を安定させる。