〈総合〉開会式、朝鮮選手団に大きな歓声
在日同胞選手らも笑顔で行進
【仁川発=文-李永徳、写真-盧琴順】第17回アジア競技大会の開会式が19日夜、仁川アシアドメインスタジアム(6万1000人収容)で行われた。
開会式には南朝鮮の政府関係者、各界の人士に加えアジアオリンピック評議会のシェイク・アーマド会長、朝鮮オリンピック委員会のキム・ヨンフン委員長をはじめとするアジア各国の来賓が出席した。また、キム・ビョンシク団長に率いられた朝鮮選手団をはじめ45の国と地域から1万4000人あまりの選手らが参加した。
開会式では朝鮮の民族衣装に身を包んだ一団の歌や踊り、楽器の演奏などが行われ、満席の場内は歓声に包まれた。
続いて、参加各国・地域の選手団の入場行進が始まった。朝鮮選手団は30番目に入場した。旗手を務めたソク・ヨンボム役員を先頭に、白のブレザーと青のズボンに身を包んだ一団が姿を現す。「朝鮮民主主義人民共和国」の場内アナウンスが流れると、場内から熱烈な歓声と拍手が沸き起こった。笑顔を浮かべ、手に持った朝鮮国旗を振りながら客席の歓迎に応える選手、役員たち。朝鮮選手団の行進の最中、スタジアム内には民族和合の感動的な光景が広がった。
一団の中には在日同胞選手、役員らの姿もあった。男子サッカー代表の李栄直選手、役員である在日本朝鮮人体育連合会の李清敬理事長、在日本朝鮮人蹴球協会の李康弘理事長らは客席の声援に笑顔で応えるなど歓迎ムードを楽しむように行進していた。
開会の辞、祝賀のあいさつ、開会宣言に続いて、平和で一つになったアジアを作っていこうという願いが込められた聖火が聖火台に灯された。
朝鮮は、「民族の和解と団結、各国との親善と平和の促進」を掲げ、今大会に270人あまりの選手団を派遣した。また、南の市民団体が「南北共同応援団」を結成するなど、民族和解のムードの高まりにも期待が集まっている。
朝鮮選手団のキム・ビョンシク団長は開会式後、「選手たちは全競技で金メダルを獲得する決意に満ちあふれている」としながら、「日本で応援してくれる同胞たちの期待に応えるためにも、必ずやいい成績を残したい」と意気込みを語った。
大会は10月4日まで行われる。
(朝鮮新報)