〈男子サッカー〉パキスタンに快勝で決勝トーナメント進出

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〈男子サッカー〉パキスタンに快勝で決勝トーナメント進出【仁川発=文-李永徳、写真-盧琴順】仁川アジア大会の男子サッカー予選リーグ・グループFの第2戦が18日、華城総合運動場で行われた。朝鮮がパキスタンに2-0で勝利し、2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。
DSC_2230〈男子サッカー〉パキスタンに快勝で決勝トーナメント進出

同胞たちの応援に感謝

第1戦で中国に3-0で快勝した朝鮮はこの日、慎重な立ち上がりを見せたが前半40分の先制点で流れを手繰り寄せた。

ペナルティーエリア内での相手選手のハンドにより獲得したペナルティーキックを、MFソ・キョンジン選手が冷静に沈め1-0とリード。この反則により相手選手は2枚目のイエローカードで退場処分になり、その後は数的有利な状態で試合を優位に進めた。

朝鮮は後半に入ると相手両サイドのスペースを突き、攻勢を強める。そして後半12分、右サイドでのパス交換から相手ペナルティーエリア内に侵入したシム・ヒョンジン選手がクロスをあげ、MFチョン・イルグァン選手がダイビングヘッドで追加点を決めた。試合は2-0のまま終了し、予選リーグ1位で決勝トーナメント進出を決めた朝鮮は、25、26日のどちらかにE組(タイ、モルディブ、東ティモール、インドネシア)の2位と対戦する。

試合では、第1戦でダブルボランチの一角でフル出場を果たしていた在日同胞の李栄直選手(J1・徳島ヴォルティス)が、この日も同ポジションでフル出場。187センチの長身を活かしたダイナミックなプレーと長短を織り交ぜた正確なパスで、チームの舵取り役を担っていた。試合前、チーム内で存在感を発揮する上でも「点を取りたい」と口にしていた李選手。朝鮮がリードを奪ってからは前線への飛び出しやロングシュートを狙うなど貪欲な姿勢も示した。一方、プレーのズレを修正しようとチームメイトに積極的に声をかける姿も見られた。

〈男子サッカー〉パキスタンに快勝で決勝トーナメント進出

この日、朝鮮は決勝トーナメント進出が確実視されていた中で、格下と見られるパキスタンを相手に中国戦と同じスターティングメンバーで試合に臨んだ。

試合後、ユン・ジョンス監督は「今後の試合もさらに重要になってくるので全力を持って試合に挑んだ」としながら、最後までゴールを目指したサッカーこそが「我々のサッカーだ」と語った。

スタンドでは第1戦に続いて、赤いTシャツに身を包んだ「南北合同応援団」や市民ら約200人が朝鮮チームに熱い声援を送っていた。彼らは白地に水色の朝鮮半島が描かれた「統一旗」や選手たちのネーム入りの手作りプラカードを振りかざし、「ウリヌンハナダ(我らはひとつ)」「パンガッスンミダ(会えて嬉しいです)」「イギョラ、コリア(勝て、コリア)」の合唱とかけ声で会場の雰囲気を盛り上げ、朝鮮選手たちを鼓舞した。

そのことについてユン・ジョンス監督は、「一生懸命応援してくれた同胞たちに感謝したい。次のステージではもっといい試合を見せたい」と話し、チャン・ソンヒョク主将は「チームに対する応援はありがたい」としながら、決勝トーナメントでも「祖国の人民や全ての同胞たちの期待に応えたい」と抱負を語った。

〈男子サッカー〉パキスタンに快勝で決勝トーナメント進出

選手たちの仕上がりに自信

同日の午前10時には朝鮮選手団が中国、タイ、バングラデシュ、シンガポール、イエメンの選手団とともにに合同入村式に参加した。

入村式には朝鮮選手団のキム・ビョンシッ団長(体育相副相)をはじめとした役員や女子サッカーの選手、在日本朝鮮人体育連合会の李清敬理事長、在日本朝鮮人蹴球協会の李康弘理事長ら約40人が参加。入村式では「愛国歌」が流れ、国旗掲揚が行われた。

朝鮮選手団のメンバーらは朝鮮国旗を見上げながら、南の地でスポーツを通じて民族和解と世界平和への意志、「体育強国」建設を目指す朝鮮の威容を示すことを誓い、「愛国歌」を誇らしげに歌っていた。

その後キム・ビョンシッ団長は壇上に上がり、選手村のリ・エリサ村長と笑顔を浮かべながら記念品を交換。両者は固い握手を交わし、北南友好の雰囲気をアピールした。キム団長は「選手団の仕上がりはいい」と自信を滲ませていた。

(朝鮮新報)

  • 男子サッカー・対パキスタン戦写真一覧(撮影:盧琴順)
  • 合同入村式写真一覧(撮影:盧琴順)