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〈北海道初中高教員日記11〉「闘う高校生」/成智世

札幌の冬の夕暮れ時は、とにかく冷える。そんな寒空の下、彼らは声を張り上げていた。 2010年から実施された、高校「無償化」制度。朝鮮学校のみが除外された。当時高級部2年生だった私たちは街頭に立ち、その…

〈北海道初中高教員日記 7〉心で感じた「祖国」の愛情/韓龍太

「祖国の愛に包まれて(チョグゲサランウンタサロウォラ)」。 ウリハッキョに通った者なら「ナラエソナラエソ」と誰もが口ずさめる曲だ。高3祖国訪問の最終日、生徒たちは祖国の指導員と肩を組み、涙を流しながら…

〈北海道初中高教員日記 6〉大切なものを守る強い根っこに/陳香実

「北海道同胞社会の根っこになりなさい」 朝鮮大学校を卒業するとき、お世話になった恩師からもらった言葉だが、葛藤や不安でいっぱいだった私はその意味を深く考えもしなかった。 土地に慣れる事、仕事に慣れる事…

〈北海道初中高教員日記 5〉全ての子どもたちに「志」を…/崔美澪

幼いころからの夢は「ソンセンニム」になることだった。それは人生のほとんどを民族教育とウリハッキョに通う生徒たちに捧げてきた今亡きオモニの影響といっても過言ではない。いつも笑顔で生徒たちに囲まれているオ…

〈北海道初中高教員日記 4〉ハンマウム、ハントゥッ/金昌樹

「ウリハッキョを守る」 どうしたら守れるのか? 何を守ればいいのか? 思いは巡るが答えがでない。 時折そんなことを考えるが、正直、日常は目の前の子どもたちを静かにさせるのに精一杯だ。 教員2年目を迎え…

〈北海道初中高教員日記 3〉受け継がれる思い/尹成昊

毎年、北海道初中高、中級部3年生の4月のスケジュールはとにかく忙しい。少人数でクラスの年間目標を考えたり、教室の掲示物を作成したりと、これらだけでも頭がパンクしそうになる。その中で中級部3年生はもう一…

〈北海道初中高教員日記 2〉入学式/鄭梨奈

長い冬の間、運動場を真っ白に埋め尽くしていた厚く重い雪がようやく溶けだした頃、北海道のウリハッキョでは新年度の準備が始まる。めまぐるしく過ぎ去っていった昨年度の思い出に浸る間も与えられぬまま、毎年入学…