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「知られざる朝鮮仏教の世界」/国平寺住職の尹碧巌さんが講演

2026年09月15日 17:43 文化

朝鮮文化研究会の主催で5日、尹碧巌さん(国平寺住職)の講演会「知られざる朝鮮仏教の世界」が都内で開催された。

1956年、祖父が住職をしていた京都の禅宗寺である万寿寺で生まれた尹さんは、機械工学研究者としての道を歩んでいたが、父の後を継ぐために1989年得度して、東京・東村山市にある国平寺の住職となった。

国平寺副住職の得度

尹碧巌さんはこのように自己紹介をした後、息子(現在の国平寺副住職・尹慧性さん)が2011年8月25日、平壌で朝鮮仏教徒連盟中央委員会委員長・沈法峰さんに依って得度した経緯を当日の写真を交えて話した。その中で、得度を認めてもらうために守らなければならない「殺すな」「盗むな」など10の戒律があることを原文で紹介。これまで朝鮮で得度した唯一の在日朝鮮人になったという。

この日の講演のメインテーマは朝鮮仏教。得度式の後、霊通寺など朝鮮各地の由緒ある伝統寺院を訪れたことを紹介しながら、日本仏教とは真逆の朝鮮仏教の特色と歴史について話した。

尹碧巌さんによると、日本では葬式仏教とも言われるように葬式と仏教が結びついているが、朝鮮では仏になることを目指して日々修業をすることが僧侶の務めで、世界的に見れば、朝鮮仏教が仏教の標準的な姿であって、日本の仏教は例外的な存在である。また、1910年から36年に及ぶ日本の植民地時代、日本の仏教が総督府の方針によって朝鮮に導入され、それまで禅宗のみで宗派のなかった朝鮮仏教に31の宗派が入った。45年8月の解放後、朝鮮では植民地支配下での仏教政策を払拭して、宗派のない伝統仏教に戻した。

尹碧巌さんは、朝鮮仏教の特色を話す中で、『北韓伝統寺刹』や『朝鮮寺刹三十一本山』という貴重な本を見せてくれた。前者は現在、ふるい姿のまま残る朝鮮の寺院をカラーで紹介したもの、後者は植民地時代の朝鮮寺院を紹介したもので、国平寺のHP(https://www.kokuheiji.jp)で見られる。

これまでほとんど知られることのない朝鮮仏教の世界を自らの経験も含めて熱意あふれる言葉で語ってくれた尹碧巌さんに、参加者たちから感謝が伝えられた。

【朝鮮文化研究会】

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