TODAY 2026年 10月 11日

〈愛知・名古屋アジア大会〉強豪ひしめく中、返り咲きなるか/卓球・見どころ

2026年08月24日 00:07 アジア大会2026

選手が相対する長さ274㎝の卓球台の上を、時速120㎞にも達する白球が行き交う。静寂の中、固唾を飲んで見守られたラリー戦が決着すると、会場には大歓声が沸き起こる。白熱した試合が予想される愛知・名古屋アジア大会の卓球競技には、中国をはじめ強豪国のトップ選手が集う。朝鮮選手たちがどのような活躍を見せるのか注目される。

2014年以来、12年ぶりに日本での試合に臨む朝鮮卓球チーム。混合ダブルスと女子シングルスは、近年の国際大会でのメダル獲得実績があるだけに期待が集まる。

キム・グムヨン、リ・ジョンシクペアは2024年パリ五輪1回戦・日本戦の勝利で波に乗り、決勝進出を果たした(聯合ニュース)

コロナ禍後、朝鮮卓球の存在感を再び世界に知らしめたきっかけは、24年7月のパリ五輪混合ダブルスだった。キム・グムヨン、リ・ジョンシクペアは優勝候補の日本ペアを1回戦で下すと、破竹の勢いで決勝の舞台に進出。惜しくも銀メダルとなったが、中国ペア相手に善戦し、鮮烈な印象を残した。同年10月の第27回アジア選手権大会でも、日本と韓国の強豪ペアを抑えて銀メダルを獲得。粒高ラバーを使いこなすキム選手と強力なフォアハンドを放つリ選手のコンビネーションに称賛が集まった。

キム選手は、同大会の女子シングルスでも優勝という歴史的快挙を成し遂げた。さらに団体戦では、世界ランキング1位である中国の孫穎莎を破る大金星を挙げた。25年5月のドーハ世界選手権では、シングルス3回戦で日本の張本美和選手に惜敗したものの、その激闘は卓球ファンの間で名試合として記憶されている。

キム・グムヨン選手(前列左から3番目)は2024年アジア卓球選手権大会の女子シングルスで優勝した(PingSunday EmRatThichからキャプチャ)

また、5カ月後に行われた第28回アジア選手権大会(団体戦)では、準々決勝で張本選手と再戦し3-2で雪辱を晴らしたうえ、早田ひな選手にも勝利。チームは2-3で敗退したものの、2つの勝ち星を挙げる活躍を見せた。

一方、朝鮮勢は直近の国際大会で目立った成績を挙げられていない。25年のドーハ世界選手権と第28回アジア選手権、今年の世界卓球ロンドン大会では、善戦むなしくメダル獲得を逃している。

しかし、これまで朝鮮卓球の躍進を支えてきた監督陣の豊富な経験を踏まえると、今大会での巻き返しにも期待がかかる。

混合ダブルスのキム・ヒョクポン監督は、現役時代にキム・ジョン選手とのペアを組み、13年の世界卓球選手権大会、14年のアジア競技大会の混合ダブルスで金メダルを獲得した。14年の世界卓球東京大会に参加し、同胞たちと交流を深めている。

キム・グムヨン選手を指導してきたキム・ユンミ監督も、かつて世界の第一線で活躍した。選手時代は粒高ラバーを用いた戦型で活躍し、01年の世界卓球選手権大会(大阪)でシングルス銅、02年のアジア競技大会で団体金を獲得した。大阪大会の際には、同胞たちの応援から「限りない力と勇気をもらった」と本紙に語っている。アジア大会をはじめとする国際舞台での豊富な実績に加え、日本で同胞の声援を背に戦った体験も、現役選手たちを支えるうえで生かされることだろう。

卓球は、会場の雰囲気が選手の心理状態や試合の流れを左右することもある競技だ。中国の場合、ファンたちが海外大会にも駆け付け、統率の取れた声援で選手らを鼓舞している。ラリー中の声出しは控えるなど観戦マナーを守りながら、朝鮮選手たちに熱い声援を送りたい。

(高晟州)

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