ニョメン・オーガナイジング㉕そのかっこよさの正体/文・イラスト=張歩里
2026年08月01日 10:00 ニョメン・オーガナイジング熱気あふれる女性同盟大会
5月末に開催された総聯第26回全体大会。その熱気が冷めやらぬまま、本部や支部の大会が次々と開かれ、各団体の総会も続いていく。まるで季節そのものが一気に動き出したかのような、目まぐるしい日々だ。なかでも、ニョメンの活動家たちは本当に忙しい。各地の総聯本部や支部の大会に参加するのはもちろん、女性同盟第32回大会(6月6日)に各地方本部ニョメン大会と、まさにそのド真ん中を全力疾走している。

そんな中、私もセセデニョメン役員として、初めて女性同盟大会に参加した。
会場に入った瞬間、圧倒された。日本各地から集まった30代から80代の顧問まで、あらゆる世代のニョメン活動家たちが放つ空気は、とにかく熱い。「にぎやか」なんて言葉じゃ足りない。会場全体からエネルギーがドバドバとあふれ出ている感じ。新米の私は、ただただ圧倒されっぱなしだった。
31期の活動をほんの少しかじっただけの私にとって、7人全員の討論から大いに学んだ。言葉の端々から、地域で積み重ねてきた時間や、その人自身の人生がぎゅっと詰まっているのが伝わってくる。ニョメンの活動は、決して片手間でできるものじゃない――その重みと覚悟に、胸が熱くなった。そして、気づいた。この場に集う女性たちもまた、かつてニョメン活動家に育てられ、いま新たなセセデ活動家を育てているのだと。
伝統のある地域では、そこでの闘いの歴史が、教科書の「お話」ではなく、体温のある「記憶」として息づいている。一方で、経験の浅い役員が多い地域でも、先輩たちの知恵を借りながら、自分たちらしい新しい活動を創造していた。さらに、民族教育権を勝ち取るための闘いの場では、政治家や外交官も顔負けのフットワークと熱弁をふるう。その堂々たる姿は、まさに社会を動かすプロフェッショナルそのものだ。形は違っても、みな最高にかっこいい。年齢も立場も超えて紡がれるストーリーに触れながら、私は胸の奥でしみじみと思った。
「ああ、ニョメンって、やっぱりかっこいいな…!」
この活動には、きっと「定年」なんてない。世代から世代へと受け継がれていくこの思いこそが、ニョメンの一番のパワーなんだと、ストンと腑に落ちた。
給食づくりで知った凄さ
そんな中、討論でとくに驚いたのが、多くの支部や分会が「学校給食」に取り組んでいるという話だった。
オモニ会やアボジ会としてではなく、ニョメンが主体となって給食を「定例化」しているというのだ。これって、実はものすごいこと。保護者の立場から見ても、毎日のお弁当づくりから解放される日が定期的にあるなんて、ありがたすぎて足を向けて寝られないレベルの話だ。
実は、私の地域でも前期最後の活動として、オール支部の力を結集し、初めての学校給食に挑戦したばかりだった。メニュー選定からして、すでに大仕事。味やクオリティ、食品衛生、作業効率、買い出し、タイムスケジュール…。挙げればキリがないタスクを、ニョメンを中心に一つひとつクリアしていった。
当日は各団体から30人以上が集まり、小さな炊事室で数百個の手作りハンバーグを一気に作り上げた。子どもたちの「おかわり!」にしっかり応えるため、経験豊富なニョメン役員の見事な指示のもと、あっという間に完璧な分業体制ができあがっていく。その無駄のない動きは、まるで長年連れ添ったプロのチームのよう。もしこれを業者に委託したら一体いくらかかるんだろう、なんて下世話なことが頭をよぎるくらい凄かった。
でも、それ以上に大きかったのは、20代から70代までが一つになって「ウリハッキョを支える」という気持ちを確かめ合えたことだった。
ただ同時に、この一回の経験を通して、ニョメン大会で聞いた「給食の定例化」がどれほどすごいことなのかも、身にしみて分かった。一度やるだけでもこれだけの準備と労力が必要なのに、それを継続していくということ。その裏には、目に見えない努力と緻密な計画、積み重ねがある。そう考えたとき、やっぱり思ってしまった。ニョメンって、ほんとうにかっこいいな、と。
40代、始動だ!
この痺れるような感動を胸に、いよいよ新しい期が始まる。
あらためて確信しているのは、私たちの最優先課題は、やっぱり民族教育事業だということ。ウリハッキョを守り、支え、次の世代へとつないでいくために、ここに全力を注ぎたい。あの大会で浴びた熱気も、現場の炊事室で流した汗も、すべてはこの一点につながっている。
思えば、2年前にこの連載が始まった当初は「30代のニョメン世代」なんて言っていた私も、気づけばもう40代に突入する。いつまでも「若手」のつもりで甘えてはいられない。これからは、先輩たちが命がけでつないできてくれたバトンを私たちがガシッと受け止め、今度は私たちが、30代の後輩たちをどんどん巻き込んで引っ張っていかなくちゃ、だ!
40代という「引っ張りだこ世代」になったからこそ不思議なほどワクワクして、前を向く力が湧いてくる。さあ、やろう!
(関東地方女性同盟員)
※オーガナイジングとは、仲間を集め、物語を語り、多くの人々が共に行動することで社会に変化を起こすこと。新時代の女性同盟の活動内容と方式を読者と共に模索します。
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