〈世界と朝鮮-チュチェの視座から〉メキシコ・ヒューマニズムが照らすもの / ナジェリ・エランディ・ヒメネス・フアレス
2026年08月17日 09:00 世界と朝鮮 チュチェの視座から 論説・コラムチュチェ思想の諸原理は、今日の世界においてどのような意味を持ち、どのように実践されているのか。メキシコで掲げられている国家理念「メキシコ・ヒューマニズム」と政治プロジェクト「第四の変革(Cuarta Transformación)」を手がかりに、その接点を探る。
今日、世界各地で諸国民の自主権と主権は依然として脅かされている。特にラテンアメリカでは、エクアドル、アルゼンチン、ペルー、コロンビア、パラグアイなどで右翼勢力が台頭し、政治情勢を大きく変化させている。加えて、米国によるラテンアメリカへの干渉も続いている。ドナルド・トランプ政権によるベネズエラへの介入示唆や、キューバに対する長年の封鎖政策は、その象徴的な例といえる。
こうした状況のもと、人民を中心に据える政治思想の重要性は改めて高まっている。メキシコは、帝国主義の圧力に抗しつつ独立と主権を守り、人民を国づくりの中心に据えようとする政治を進める国として注目される。
第四の変革が目指すもの
メキシコでは2018年、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール氏の大統領就任を契機に「第四の変革」と呼ばれる政治・社会プロジェクトが始まった。同氏はこれを独立戦争、宗教改革、メキシコ革命に続く国家の第四の歴史的転換と位置付け、現在はメキシコ初の女性大統領クラウディア・シェインバウム・パルド氏の政権が継承して「第四の変革の第二段階」として発展させている。「第四の変革」は新自由主義に反対し、国家の独立と主権を守ることを掲げる政治・社会運動であり、その目的は自国の力を高め、人民を公共生活の中心に据えることにある。従来の革命とは異なり、平和的かつ民主的な手段で政治や社会を変えていく点が特徴である。
この記事の続きを読むには
有料プランに登録する必要がございます。
ログインフォーム
Independence, sovereignty and the future of Mexico / Nayeli Jimenez