〈西東京発 民族教育の新時代①〉20年後、そしてその先へ
2026年07月23日 10:00 西東京発 民族教育の新時代 民族教育 主要ニュース
学校創立100周年に向けた「西東京民族教育ビジョン」が発表されたのは、2年前の「ウリ民族フォーラム2024 in 西東京」でのことだった。フォーラムが終わった後、多くの方からいろいろな反響をいただいた。「なぜ80周年ではなく100周年なのか」と。
確かに西東京にあるウリハッキョ2校は、2年後に創立80周年という大きな節目を控えていた。それでも私たちが100周年を語ったのは、子どもたちの未来を考えた時、その先を見据える必要があると考えたからだった。
運動場で力いっぱい走る姿、ウリノレを誇らしげに歌う姿、友だちと支え助け合う姿…。私が西東京第2初中の校長として日々子どもたちと接していると、こんなことを考える。
「この子たちが大人になった20年後、ウリハッキョはどうなっているのだろう。西東京の民族教育はどうなっているだろう」
それと同時に、20年前、中級部が休校し、閉校寸前の状況から幼稚班の再建、中級部の再建を成し遂げた当時の教員、保護者、同胞たちはどのような20年後を思い描いていたのかを考える。
その答えを、先日行われた本校創立80周年記念運動会で見つけた。

卒業生たちが一緒になって母校の運動会を盛り上げた
慣れ親しんだ母校の中級部に通うことができなかった卒業生たち、そして中級部再建後に学んだ卒業生たちが一緒になって、早朝から会場設営を手伝い、競技の大道具を運び、騎馬戦の馬になりながら、誰よりも楽しそうに母校の運動会を盛り上げていた。
その姿を見ながら私は思った。20年前、学校を守ろうと立ち上がった教員や保護者、同胞たちが本当に残したかったものは、「民族教育を次の世代へつないでいこうとする強い思い」であり、「母校を愛する心」だったのではないかと。
学校は一人の力では守れない。一つの世代だけの力でも守れない。前の世代が種をまき、次の世代が育て、さらに次の世代へ受け継いでいく。その積み重ねによって民族教育は続いてきたし今後もそうであろう。
だからこそ私たちは80周年を祝うだけではなく、その先の100周年を語った。
20年後の子どもたちが、今の卒業生たちと同じように母校へ帰ってきて、「ウリハッキョで学んで良かった。自分の子もウリハッキョに送りたい」と胸を張って言える未来をつくりたい。そのための第一歩が「西東京民族教育ビジョン」だ。
100周年への歩みは始まったばかりだ。
(申俊植・西東京第2初中校長)
※本連載は、西東京の民族教育に関わる同胞たちが執筆します。