教員たちの「憩いの場」/焼肉「とらじ」
2026年07月01日 12:00 暮らし・活動福井県坂井市にある焼肉店「とらじ」(創業1986年)は、長年にわたり北陸初中の教員や卒業生たちに親しまれてきた。
学校との縁は、現在店を営む池照子さん(72)の夫である故・金郡守さんによって結ばれた。金さんは北陸初中の創立期に教員を務め、多くの同胞たちから温かい支えを受けた。その恩を忘れなかった金さんは、「少しでも学校や先生たちに恩返しをしたい」との思いを抱き続けていたという。夫からその思いを聞いていた池さんは、運動会や学芸会など学校行事のたびに教員たちを店へ招いてもてなした。
当時、同校初級部生だった娘の金敬子さんは、「先生たちは店に来ると、羽を伸ばして心から楽しんでいた。その姿を見ることが、両親にとって何よりの喜びだった」と懐かしむ。
日本学校出身の池さん自身、民族教育との出会いを通じて深い感動を覚えたという。「運動会で民族衣装を着て踊る子どもたちの姿や、児童・生徒数が少なくてもたくましく成長する姿を見るたびに涙が出た」。そう振り返りながら、「二人の子どもをウリハッキョに通わせて本当に良かった」と胸を張る。
「とらじ」のおすすめは、新鮮なホルモン。池さん特製のたれで味付けした「ホルモンうどん」は、長年の常連客に愛される名物メニューだ。かつて足しげく店を訪れた教員たちの子ども世代も、変わらぬ味を求めて今も店を訪れる。
「とらじ」は今日も、学校とともに歩んできた人々の思い出と絆をつないでいる。
住所
福井県坂井市丸岡町羽崎27-12-5
