〈再考・朝鮮戦争 1〉米帝国主義時代終焉の起点
2023年07月29日 07:00 北南・統一 共和国朝米対決70年、新たな勝利を見据えて
祖国解放戦争(朝鮮戦争)勝利から70年。今なお軍事的緊張の高まる朝鮮半島における停戦70年が持つ今日的意味を、識者らと共に3回にわたって考察する。朝鮮半島の恒久的平和を妨げる停戦体制克服のためには―。初回は朝鮮大学校朝鮮問題研究センターの李柄輝教授に聞いた。(聞き手・金淑美)

朝鮮では50年代の戦争で祖国を守り抜いた不屈の精神を継承している(写真は祖国解放戦争参戦烈士墓、朝鮮中央通信=朝鮮通信)
―朝鮮では朝鮮戦争を「祖国解放戦争」と呼び、停戦協定が締結された7月27日を「戦勝記念日」として記念している。

李柄輝教授
1945年の祖国解放後、38度線以北では土地改革をはじめとした社会改革が進み、人民民主主義制度が確立されていった一方で、米軍占領下の38度線以南では反革命的占領政策がとられ、共産党や人民委員会は暴力的に弾圧された。南朝鮮単独選挙(48年5月10日)に反対する南の革命勢力は、李承晩と米国の武力弾圧に抵抗し山岳部におけるゲリラ戦を展開し、他方で38度線付近では李承晩の軍隊による侵犯と攻撃が繰り返されていた。このような状況の延長線上に祖国統一と革命をめぐる朝鮮戦争が始まった。