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事実上、全斗煥が発砲命令/光州人民蜂起43年

2023年05月29日 16:00 南朝鮮

指揮系統の核心人物ら証言

軍部独裁に反対した民衆たちが民主化を求めて大規模デモを繰り広げた光州人民蜂起(1980518日、以下518)から43年を迎え、全斗煥元大統領(2021年死去)ら新軍部による虐殺の真相究明で新たな動きがあった。今日まで市民に対する戒厳軍の発砲の真相や責任の所在には不明な点が多かったが、518民主化運動真相究明調査委員会(以下、調査委)の調査の結果、事実上、全斗煥が発砲命令を下したことが明らかになった。また、518当時に発砲がなされた地域や回数、発砲による死亡者と負傷者の数も集計された。

発砲は20ヵ所で50回以上

518民主化運動真相究明のための特別法(20189月施行)に基づき2020年に発足した調査委はこれまで、市民に対する発砲の命令系統に関わる人物70余人を調査。また、銃創による死亡者と負傷者に関する記録や資料、発砲現場にいた戒厳軍の陳述や現場写真などをもとに、戒厳軍の鎮圧作戦を分析した。その結果が、516日にソウルで行われた国民報告会で報告された。

調査委によると、518当時に陸軍本部の人事参謀部次長を務めた人物は「発砲命令は文書で行われなかった。保安司令部系統から指示が下った。事実上、全斗煥の指示ということに同意する」と証言。発砲指揮系統にいた核心人物である陸軍本部の元保安部隊長、保安司令部の元保安処課長は「光州鎮圧作戦の実質的な指揮官である黄英時を動かしたのは全斗煥だった」「光州民主化運動の状況を報告しに行くと、全斗煥がすでに状況をより詳細に把握していた」とそれぞれ述べたという。

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