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妨害はねのけ「自由」守る/表現の不自由展・東京

2022年04月06日 13:46 権利

市、施設、市民一体で

10カ月ぶりの開催に至った東京での「表現の不自由展」(2日、以下不自由展)。脅迫電話やテロ予告などの妨害行為を乗り越えこの日を迎えた実行委員らは「たくさんのサポートがあって開催できた」と謝意を示した。

「表現の不自由展 東京2022」で展示された「平和の少女像」=2日午前11時38分、東京都国立市(代表撮影)

昨年の不自由展は、東京、名古屋、大阪、京都での開催が予定されていたが、東京が延期、名古屋が開催途中で中止となっていた。大阪でも開催期間中に脅迫電話などが相次いだことを理由に施設側が使用許可を取り消した。その後実行委は施設を提訴、昨年7月9日、15日にそれぞれ大阪地裁と大阪高裁で勝訴し後に同判決が確定している。

実行委では今年の東京展開催に向け、昨年の経験を参考にしながら準備を進めてきたという。特に大阪展の裁判を巡っては、公共施設である「エル・おおさか」に使用停止処分の取り消し判決がでたことで「公共施設は表現の場を守らなくてはいけないという認識が広まった」。この前例が、今回の東京展開催も後押しした。

開催にあたり、実行委が着目したのが行政の姿勢だった。開催場所となった国立市には「国立市人権を尊重し多様性を認め合う平和なまちづくり基本条例」が存在する。「市として人権尊重、差別反対をうたう国立市がふさわしいと思った」。実行委は昨年9月、開催場所となった市の公共施設に利用を申請。その場で許可が下りたという。

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