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広島初中高創立75周年記念大同窓会/関係者らの声

2022年04月06日 09:00 民族教育

17日に広島初中高で開催される大同窓会「躍動キャンパス」。75周年記念事業の推進に奔走した関係者らの思いと、同窓会に向けた意気込みを紹介する。

李英一さん(広島県商工会会長兼実行委員会委員長、60)

1946年に学校が創立する1年前、祖国は植民地下にあった。そこから解放を迎えた時、1世たちは歓喜に沸き、学校を建設することでさらに躍動した。在日朝鮮人が躍動した象徴的な時期がまさに解放直後であり、その場所が学校だった。今回の大同窓会では、そのような躍動する同胞社会とハッキョの未来をもう一度同胞たちと描きたい。世代を超え、価値や成果、感動を共に生んでこそ、後世へのバトンがしっかりとつながる。母校の今を、広島初中高で育つ子どもたちの姿をみてほしい。そして同窓会組織が、人脈とネットワークを活用した働きかけで、唯一無二のウリハッキョサポーターになるよう役割を果たしていければ。

李昌興さん(前広島初中高校長、59)

25年前に現校舎で初中高のスタートを切ったわが校の今日までの歴史を考えながら、また75周年記念事業の推進過程で学校を支えてくれる同胞たちからの話を聞きながら、日本の47都道府県のうち、9つの地域を学区としている広島初中高の重要性を強く感じた。

昨年、教職員たちは年間を通じ、いまの過渡期をどう乗り越えるのかについて話し合ってきた。そして確認したのは、同胞たちが送りたい学校、子どもたちが通いたい学校づくりをするための原点は、教員たちの授業力、教養力、人間力を高めることにあるということだ。それからというもの教職員たちは、園児・児童・生徒たちが学校を愛し、かれら自身が100年学校の未来を描けるような学びの場をいかにつくっていこうかと試行錯誤を重ねてきた。今回、記念事業実行委員会を中心に、同胞たちが「100年学校」に向けた支援体制の基盤づくりをしてくれたことは教員たちにとっても大きな励みとなり、刺激となり、また共に事業を進める過程で、無から有をつくりだす貴重な経験もした。

いま朝鮮学校を卒業し活躍する同胞たちは皆、火種をもっている。その火種を育てる力がまさに民族教育の魅力だ。大同窓会は、その魅力を多くの卒業生、支援者たちと共有する場にしたい。

金正徳さん(連合同窓会会長、56)

本来、世代や地域、団体の垣根を超えたウリハッキョの支援活動の基盤となるのが連合同窓会であり、老若男女の同胞たちを包括できる組織もやはり連合同窓会しかない。今回の75周年事業では、2001年の広島民族フォーラムで中心となった青商会世代とその時に同じ感動を共有した高校生世代までが、実行委員会で共にハッキョの未来を考え行動していることに、大きな意義があると感じている。未来を担う次世代たちが活力を得られるような、「100年学校」に向けた新たなスタートの日にしたい。

李和枝さん(文芸同広島委員長)

今回テーマとなったキャンパスについて考えたとき、学び、楽しみ、出会いがあるようなイメージを抱き、各世代を繋ぐテーマとしてすごく良いなと思った。この期間、私たちが、自分たちの力でできることを形にしたいという思いで準備を進めてきたが、改めて思うのはこれからのハッキョを中心となり支えていくのは卒業生たちだということ。そのうえで連合同窓会という枠組みを本当に大事にしたい。この地域では困難はあれど人材たちが地元にしっかり根付き、代を繋いでいこうとしている。 その思いをもっと多くの方々と共有できるように、同窓会当日は卒業生たちの記憶のなかで止まっていた広島初中高の姿を、2022年のいまにお連れしたい。変化・進化するハッキョの姿、活力のある広島同胞社会の姿を皆で共有し、同窓会に関わった人たちのつながりが作れたらと思う。

崔炳換さん(36期責任者、42)

私たちの期は同級生が80人いるが、約10年前に同窓会をしたきり連絡もあまりとっていなかった。そんななか、連合同窓会を開催すると聞き、母校の75周年を祝うのももちろんだが、同級生同士の日頃からのつながりがもう一度構築できたらと思い、今回期別責任者を引き受けた。LINEの同級生グループを新たにつくり、その中で事務局も設け、一人でも多くの同級生たちが集ってもらえたらと発信を続けている。大同窓会の場が、卒業生たちにとって母校の今を見つめ、横のつながりを再構築するきっかけにしたい。また広島朝高ボクシング部OBとして、母校のボクシング部復活と学校支援に注力していきたい。

尹善璂さん(朝青広島県本部委員長兼実行委員会事務局長、30)

ウリハッキョを生かすも殺すも、その要は卒業生たちだという思いで、世代を超えた実行委員のメンバーたちが一丸となり、周年事業の締めくくりとなる同窓会準備に励んでいる。「100年学校」という輝かしい未来は、朝青世代である自分たちにとって一番大事であり、必ず迎えなくてはいけないもの。その文脈で考えた時、大同窓会もまた打ち上げ花火のような一過性のものではなく、朝青世代が、「100年学校」の未来を描く活力や勇気をもらえる場にしたい。

 

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