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〈特集・ウリハッキョの今〉神奈川中高/インタビュー・殷鍾浩さん

2021年12月19日 09:27 民族教育

灯を消してはいけない

殷鍾浩さん

横須賀初級(当時)、神奈川中高を卒業後、朝青および総聯の専従活動家を経て、現在は自営業を営む傍ら、2019年4月から神奈川中高の教育会会長を務めている。

殷さんが、専従活動家の道に進んだのは、生まれ育ったトンネに対する愛情から。「大きなトンネではないが、幼い頃、まわりには同胞たちの家が点々とあって。学校をさぼってどこかへ行こうとするとハラボジ、ハルモニたちに『ハッキョアンガナ(学校行かんのか)』と怒られたこともある。過疎の町だが、すごく愛情のあふれる町だった」。

そして今回、創立70周年を迎える神奈川中高の記念事業実行委委員長という大役を担ったのもまた「大事な次世代への愛情から」だったという。

神奈川中高との関係が最も濃い期間は「いま」だと語る殷さんは、若くして結婚後、一時は学校とも疎遠になるものの、息子3人の保護者として、教育会理事として関わるうちに「神奈川の地で、民族教育の灯を消してはいけない」という思いを日に日に強くしていった。

「民族的なアイデンティティが培われたのは部落で育ったから。そう思うと、自分は同胞社会に育てられたも同然。自分が育ってよかった同胞社会を、より良い場所にして繋いでいきたい。その要が学校事業だと思っている」

(61、教育会会長兼70周年記念事業実行委員長、23期卒業生)

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