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〈インターハイ・ボクシング〉大阪朝高の韓亮昊選手、2回戦で惜敗

2015年07月30日 15:13 スポーツ

 

強敵を相手に善戦した大阪朝高の韓亮昊選手

強敵を相手に善戦した大阪朝高の韓亮昊選手

「全国高等学校総合体育大会」(インターハイ)のボクシング競技2日目、大阪朝高の韓亮昊選手(高3、ライトフライ級)が2回戦に臨んだが、判定の末に0-3で破れた。会場には在日本朝鮮人ボクシング協会の梁学哲会長や生野西地域青商会ボクシング教室「拳青会」のメンバー、大阪や兵庫の同胞が駆けつけ、声援を送っていた。

2回戦の相手は日章学園高校(宮城)の中垣龍汰朗選手。先月のアジアジュニア選手権大会(ウズベキスタン)に日本代表として出場し、1年生ながら金メダルに輝いた強敵だ。多くの観客が見守る注目の一戦で、韓亮昊選手はチームメイトや同胞たちの声援を背にし、「朝鮮代表としての強い気持ち」を持ってリングに立った。

「中、長距離のパンチで主導権を握る」(宋世博監督)ことを心がけたが、1Rは相手の効果的な左ストレートを浴びてしまう。2Rは両者一歩も引かない拮抗した流れが続き、最後の3Rは「精神力」で押し切ろうと積極的に前に出て、勝敗は判定にもつれこんだ。結果は0-3(28-29、27-30、28‐29)で敗戦を喫した。

宋世博監督は相手の「上手さ」を認めつつも「大阪朝高の名に恥じない試合ができた」と話す。戦いぶりには、ボクシング部の主将として部活だけでなく、学校生活もしっかりと送ってきた韓選手の成長の軌跡が表れていたと語った。

悔しさを噛み締めながらも、韓選手の照準はすでに「国民」体育大会の近畿ブロック大会(8月14~16日、関西大学)や在日朝鮮学生中央大会に向いている。

「夏の間にどれだけ自分を追い込めるかに『全国大会』出場がかかっている。高校ボクシングはゴールではなく通過点。大学でもボクシングを続け朝鮮代表になるために、今回の経験を忘れずに練習に励みたい」

父の韓星宇さん(50)が拳青会に所属していたこともあり、韓選手は中級部でサッカー部に所属しながらボクシングを始め、「身体能力が高く、吸収も早かった」と評価する梁学哲会長の指導のもと才能を磨いてきた。

韓さんは息子の健闘を称えながら、「悔しいが結果がすべて。いい試合を見せてもらった上、たくさんの方々に応援してもらい本当に感謝している」と目を潤ませながら、「亮昊はボクシングを始めて、自分の言動に責任感を持つようになった。今回の敗戦がいい糧になってくれれば。今後の大会でも結果を残せるように全力で応援したい」と語った。

(李永徳、李哲史)

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