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〈取材ノート〉母校への思い

2014年06月23日 16:37 文化・歴史

取材ノート記者の母校である静岡朝鮮初中級学校が今年創立50周年を迎える。そんな記念すべき年の運動会を取材する機会に恵まれた。

舌足らずで泣き虫だった1年生が頼もしい最高学年になり、下級生を引っ張っている姿をみると思わず頬が緩んだ。

「最後の運動会どうだった?」と聞くと「皆で一緒に練習して成功させたのが嬉しかったし、楽しかったよ」と答えてくれた。

「皆で一緒に」。全校生徒が少ないウリハッキョでは何事にも皆で取り組む。今回の運動会でも50周年を記念して全校生徒による集団演技が披露された。初級部生は練習についていくのに必死だったと思うが、それを上級生が手助けし、成功させる過程で全校生徒が喜びを分かち合うことが出来る。その過程があるからこそ、子どもたちはウリハッキョを忘れられないのだろう。

ある先生は記者に「母校の母はオモニという意味だろう。オモニが具合の悪い時、娘や息子が看病するように、ウリハッキョも君たち卒業生が支えるんだよ。だからいつでもウリハッキョに遊びにおいで」と声をかけてくれた。

先生や同胞たちの民族教育にかける思い、そこにまつわる歴史を取材しながら、自身が育ったウリハッキョへの思いがより一層深まった。

先代たちへの感謝の気持ちを胸に、同級生や先輩後輩と力を合わせて、民族教育の歴史を繋いで行こうと強く思った。(宥)

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