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〈Strangers In Pyongyang 16〉旅に出たくなる、秋の夜/北岡裕

朝鮮半島は大陸の一部なのです 昼休みあとの、その朝鮮語の授業はいつも眠気と共にあった。何人もの学生の頭が揺れていたが人の好い講師は決して怒らず、完全に机に頭を突っ伏して眠る学生は静かに飛ばして授業を続…

〈Strangers In Pyongyang 13〉 暖かいH案内員の声と、不遜な私/北岡裕

「家和万事成」 「…北岡さん、さすがにまずいぜ、それは」。男性同行者の目は笑っていない。隣の男性同行者も「いかんでしょう、それは…」と深く頷いている。 昨年の訪朝初日、9月20日は北京で宿泊。その日の…

〈Strangers In Pyongyang 12〉返しました6ドル!/北岡裕

もうひとつの日朝交渉 9月5日に朝鮮会館で行われた、朝鮮建国を祝うパーティにご招待をいただいた。華やかな会場の隅で、日朝関係において大きな進展があったことを報告しておきたい。 朝鮮新報でも何度か書かせ…

〈Strangers In Pyongyang 11〉朝鮮語を実際に使ってみるという冒険/北岡裕

2004年。初訪朝にあたっての一つの目標は朝鮮語をリミッターオフで使うことだった。1年半ほど南に留学していたこともあり、ある程度ことばはできたが、朝鮮でも失礼がなく、その独特の表現を使いこなし、身につ…

〈Strangers In Pyongyang 10〉女の園の‘実直な彼’/北岡裕

メリヤス工場で感じた友情 「当工場は、全従業員の9割が女性で主に縫製作業を担当し、残り1割の男性が主に機械のメンテナンスを担当しております」。 平壌の船橋洞にあるメリヤス工場見学で技師長が口にしたその…

〈Strangers In Pyongyang 9〉高麗ホテルの長い夜/北岡裕

一流との葛藤と爽やかな声 年に数回、日朝学術研究会などで京都に行く。京都の定宿は烏丸にあるカプセルホテル。一泊3,000円以下なのに室内は意外と広く快適だ。しかし、通路を歩く客の足音が丸聞こえなのが難…

〈Strangers In Pyongyang 8〉北岡トンムは飛べず/北岡裕

そして、ブランコは来なかった 私たち日本人観光客に対して、朝鮮の人たちは基本的に距離を取る。昨年9月に滞在した普通江ホテルの接待員も真摯に仕事はするが、余計なことは言わないし、しない。そんなよそよそし…