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ホーム » Posts tagged with » 朝鮮と日本の詩人 (Page 3)

〈朝鮮と日本の詩人 94〉長谷川龍生

安重根義士を称えて だれか知らない人間が 立ったまま仮眠のまどろみの中に 一つの駅を発見する。 それは植民地の駅。侵略計画の駅。明治四二年十月二十六日朝はやく はるか灰色の地平線の見えるハルピンの駅頭 [...]…

〈朝鮮と日本の詩人 93〉井上光晴

「昨夜も黒人兵が射殺された」 血痕(ちのり)のあとはまだ消えない 昨夜も黒人兵が射殺された ふつ、ふつ、ふつ、ふつ ふつ、ふつ、ふつ、ふつ コンクリートの声をあげて 彼はたえまなく打っているが 汽笛ひ [...]…

〈朝鮮と日本の詩人 92〉瀬木真一

母国語は反抗の武器 親方にどなられると スコップをほおり投げ 仕事をやめて 朝鮮人たちは一カ所にかたまる そして 母国の言葉でさかんにしゃべり出す きっと不平を言いあっているのだろう  …

〈朝鮮と日本の詩人 91〉盤城葦彦

いまも許してはいない 一衣帯水の国じゃないか 少しばかり海を隔てているだけだろう 一足飛びで着いてしまうよ 知人は たやすく 安易に言うが (2連12行略)…

〈朝鮮と日本の詩人 90〉中村稔

高麗青磁の神秘な青さ 薄命の海をながれる藍よりも さらに淡い器物の青に ひたすらに一日の憂悶を鎖す。   わが祖父たちの奪ったもの、 わが兄弟たちの掠めたもの、 ついに奪いえず、掠めえなかっ [...]…

〈朝鮮と日本の詩人 89〉大岡信

「かくもデブチンになり」 信じられない話だ 長年ヤマトに巣食っていた 貧乏神の大群が 足早に去った春景色 テレビジョンが映し出す 新聞雑誌が報道する もうあたりまえという顔をして  …

〈朝鮮と日本の詩人 88〉鹿地亘

死をも恐れぬ強靭な愛国心 おおそれは私を泣かせる、 このわかものを見よ! ぐるぐる巻きに柱にゆわえられ 的のしるしを胸にさげ、 眼かくしの下に、眼に見えぬ天を仰ぎ、 少女のような無心の唇をほころばせ、 [...]…

〈朝鮮と日本の詩人 87〉河津聖恵

「この冬、あなたをふかく知った」 加茂大橋の欄干にもたれ 夏の北山をのぞむ (白い闇を抱え)私は帽子をまぶかに 〝死ぬ日まで天を仰ぎ〟と呟く小さな人になる(誰もみない) 遠近法よ 揺らげ. (緑は故郷 [...]…

〈朝鮮と日本の詩人 86〉内田博

祖国愛は火となって あの朝鮮のこどもらは わずかな焚火や食料を背にして 折れるほど腰を曲げて 泥濘のみちを追われていた。 住家も樹々も焼けただれた祖国を まるで野良犬のように追われていた。 あのくらい [...]…

〈朝鮮と日本の詩人 85〉松田解子

ああよい民族 ああよい国朝鮮 鉈豆袖の朝鮮乙女が 胸をおどらせる くねる乙女の全身に にくしみはゆすぶられ つらみはとかされ なつかしみはあふれてくる ああよい民族 よい国朝鮮 鉈豆形の袖から すきと [...]…