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〈人物で見る朝鮮科学史 56〉測雨器と気象学(5)

朝鮮の測雨器と和田雄治 今から約50年前、世宗時代の測雨台を発見した研究者は日本科学史学会誌に「李朝時代の降雨量測定法」という論文を発表した。その人にとっても最初の研究論文であったが、それは朝鮮科学史…

〈人物で見る朝鮮科学史 53〉測雨器と気象学(2)

測雨器を発案、文宗 時を自在に操るがごとく歴史の局面で活躍した科学者たちの人生を追い、そこに思いもしない脚本を見出し、まずは自らが驚いてみる。ここに科学史の面白さがあるが、これはけっして科学史に限った…

〈人物で見る朝鮮科学史 52〉測雨器と気象学(1)

世界初、降雨量測定の制度化 筆者は大学で量子力学や核物理の講義を行っているが、近年は「朝鮮科学文化史」も担当している。学生には、日本には数え切れないほど大学があるが、このような科目があるのはわが大学だ…

〈人物で見る朝鮮科学史 51〉世宗とその時代(10)

朝鮮独自の暦書の基礎築く 1405年、文科に及第した鄭招は、2年後には司諫院正6品左正言となり、世宗の父である第3代・太宗王に仕えていた。その年の5月は酷い日照りとなり、太宗は臣下に自身に徳がないため…

〈人物で見る朝鮮科学史 50〉世宗とその時代(9)

朝鮮最古の農学書編纂、鄭招 社会が発展期に入り始めると例外なく人口が増加する。ウリナラの場合でいえば、植民地解放直後がそうである。では、それ以前はというと世宗時代がやはりそうであった。 人口が増加する…

〈人物で見る朝鮮科学史 49〉世宗とその時代(8)

世宗の信任をうけた名医 三木栄の大著「朝鮮医学史および疾病史」では、「医方類聚」を「実に現存医書としては古今東西に比を見ない浩瀚なもの」と評しているが、残念ながら本国に原本は存在せず、壬辰倭乱時に加藤…

〈人物で見る朝鮮科学史 48〉世宗とその時代(7)

3大医学書編さん、盧重礼 医学は天文学とともに、古代から普遍的に発展してきた科学分野といえるが、世宗時代には朝鮮の3大医学書といわれる「郷薬集成方」「医方類聚」が編さんされるなど大きな発展があった。そ…