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〈遺骨は叫ぶ 10〉北海道・雨竜ダム・未発掘の遺体そのまま、実態の解明急げ

ダムの堰堤に犠牲者らを放置 戦時中に各地で盛んに造られたダムや発電所の工事に、たくさんの強制連行された朝鮮人が働かされた。どこの工事現場も機械の使用はほんの一部で、モッコ、リヤカー、トロッコを人力で動…

〈遺骨は叫ぶ 7〉釜石鉱山・被災の実態不明、行政が調査すべき

落盤事故、さらに連合軍艦砲射撃の犠牲に 秋田県北の山村に生まれた筆者は、小学校が国民学校に改称された1941年に学校へ入学し、戦時教育を受けて成長した。日本が敗戦になる直前の45年7月14日、突然東の…

〈遺骨は叫ぶ 6〉三菱鉱業崎戸鉱業所・社史から消された7千人の朝鮮人炭鉱夫

廃墟と化した鉱山、痕跡留めぬ跡地 長崎県の西彼杵半島の外海を車で走ったのは、今年の3月中旬だった。春の晴れた日の角力灘は碧く光っていた。点在する小島の間で、漁をしている舟がかすんで見え、海の香を運んで…

〈遺骨は叫ぶ 5〉秋田・花岡鉱山・生き埋めの朝鮮人救わず見殺し

重労働や虐待に抗議し中国人のいっせい蜂起も 1944年5月29日の昼近くだった。秋田県北にある花岡鉱山(現在は大館市)の七ツ館坑近くで、突如ドスンという音と同時に、地上が大きく揺れた。七ツ館坑落盤事故…

〈遺骨は叫ぶ 4〉長崎・端島・海の下の炭鉱、酸欠、落盤、逃亡しても水死

「軍隊なんか問題にならん過酷なリンチ」 長崎港の沖合に浮かぶ島々の中でも、端島(長崎市高島町)は、周囲わずか1.2キロメートルと小さい。島全体を高さ10メートルほどのコンクリートの防波堤が囲み、所狭し…

〈遺骨は叫ぶ 3〉三菱美唄鉱業所・ガス爆発、集中豪雨で夥しい犠牲者

JR函館本線の美唄駅から車で約30分で「炭鉱メモリアル森林公園」(北海道美唄市東美唄町)に着く。1972年に閉山になるまで、ここは三菱美唄鉱業所の心臓部だった。朱色の鮮やかな立て坑巻き揚げ櫓、原炭ポケ…

〈遺骨は叫ぶ 2〉岩本発電所・飢えに苦しみ逃亡、絶望して自殺者も

落盤死、転落死、トロッコとの衝突死 群馬県の北部から流れる利根川に沿って、JR上越線が走っている。沼田市の岩本駅の裏側に、東京電力の長い導水管と岩本発電所が見えるが、この発電所は、太平洋戦争の末期に、…