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〈奪われた朝鮮文化財・なぜ日本に 28〉江戸時代の日本人が神仙の如く仰ぐ

日本の侵略によって、ほぼ焼失した李朝絵画 関野貞は李朝絵画が、江戸時代の日本人から「神仙の如く仰がれた」のを知っていたのかどうかはわからないが、自著で「余は李朝絵画につき充分な研究を試みておらぬ」と前…

〈奪われた朝鮮文化財・なぜ日本に 25〉秀吉の侵略と日帝時代の略奪が主な要因

朝鮮に現存せぬ仏教美術の精華示す高麗仏画 高句麗壁画を端緒とする朝鮮絵画は、新羅、百済の三国時代を経て、西暦918年に建国された高麗王朝で特に仏教画として昇華した。 この時代は絵画面ばかりでなく、科学…

〈奪われた朝鮮文化財・なぜ日本に 24〉日本に文明の光当てた証、高句麗壁画古墳

装飾品や古鏡、刀剣、土器などの貴重な遺物奪う 朝鮮絵画のルーツを辿れば、高句麗時代の古墳内に描かれた1600余年前の壁画に辿り着く。 高句麗は新羅、百済に先がけて最も早く国家を形成した。紀元前3世紀頃…

〈奪われた朝鮮文化財・なぜ日本に 23〉石造物を起重機で破壊、中の舎利塔を奪う

バラバラに解体、ダイナマイトも使用 石窟庵の優雅な五重小塔は今もってその所在がつかめずにいる。中村が「某氏の邸宅」とあいまいな表現で、小塔の所在を推測しているが、曽禰の邸宅である節が強い。統監府時代に…

〈奪われた朝鮮文化財・なぜ日本に 22〉明治政府高官が競って石造遺物を盗む

二代目統監・曽禰荒助による世界屈指の五重小塔略奪 朝鮮仏教美術の結晶とも言える石塔、浮屠などの石造遺物の略奪に関する資料は、皆無と言っても過言ではない。それを知る手立ては、日本人学者の論文や著書の文脈…

〈奪われた朝鮮文化財・なぜ日本に 21〉高句麗、百済からの渡来人が築いた文化の原型

優美な朝鮮石造物は「富の象徴」 法隆寺金堂の壁画残した曇徴 日本人学者らは、日本仏教美術のルーツを探る絶好の研究対象物として石塔に関心を集中し、精力的に「調査」した。また、朝鮮で資産家に成り上がった日…

〈奪われた朝鮮文化財・なぜ日本に 20〉外部と遮断」され、「秘蔵物」扱いされた略奪品

政財界人の私有庭園に夥しい数の朝鮮石塔 「モスクワ愚連隊」や「青春の門」などの小説で、人気作家の五木寛之の短編小説の一つに、「深夜美術館」と題した作品がある。(文春文庫「日の影村の一族」に収録されてい…