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〈本の紹介〉「黒い雨」訴訟/小山美砂 著

実相を事実として刻む 雨が人々の体を死ぬまで蝕むことになるとは、誰も知りえなかった…「草木も生えぬ75年」とささやかれ、広範に、しかも長期に影響を及ぼす放射線への恐怖が後に人々を襲った。そして呼吸など…

〈本の紹介〉ウトロ ここで生き、ここで死ぬ/中村一成著

「逸脱」から考える100年史 在日同胞の多くが住んでいた、あるいは目にしていたであろう、「朝鮮人部落」と呼ばれる同胞集住地。そのなかでも「最貧集落」と揶揄され、2000年代までその形を残してきたウトロ…

〈本の紹介〉じぶんで考えじぶんで話せるこどもを育てる哲学レッスンー増補版/河野哲也 著

対話で育てる力 学習者主導の主体的・対話的な学びを意味するアクティブ・ラーニング。思考力やコミュニケーション力、とりわけ対話する力、議論する力が現代社会で必要な能力とされる昨今、アクティブ・ラーニング…

〈本の紹介〉西大門刑務所の黙示録―分断克服に生命を賭した在日の行動する良心―/坪井兵輔著

国家の罪に抗った死刑囚の記録 著者は、毎日放送記者時代、ドキュメンタリー「獄中13年」を制作した坪井兵輔氏。本書は、「生を賭して国家の罪に抗った死刑囚」、康宗憲さん(韓国問題研究所所長)へのインタビュ…

〈本の紹介〉三鷹事件 無実の死刑囚 竹内景助の詩と無念/石川逸子著

「冤罪」の真相迫る真実の詩(うた) 無実の者を死刑にするという間違いがどうして起きたのか?本書は詩人石川逸子さんが獄死した竹内さんの真情を吐露した詩に向き合い、冤罪事件の本質に迫ったもの。 三鷹事件は…

〈本の紹介〉差別はたいてい悪意のない人がする/キム・ジヘ著

「悪意のない差別」に気づく 自身のことを差別主義者と思う人はどれだけ存在するだろうか。また、差別されることと同等に差別することに対して敏感になっている人はいるだろうか。 朝鮮学校に対する高校無償化、幼…

〈本の紹介〉ケーキの切れない非行少年たち/宮口幸治著

気づかれない存在に眼を 今年5月に少年法が改正された。成年年齢の引き下げに伴い、18、19歳を「特定少年」と位置づけ、事件を起こした際の厳罰化などが定められた。 重い罰を科せば、少年たちは更生するのか…