庶民には高嶺の花 ひと昔まえ、大道の物売りのなかで目を引くものの一つにアメ売りがある。 アメを入れた浅底の木箱を紐でたすきがけにし、アメばさみのリズミカルな音にあわせて「アメ打令」をひとくさりうなって [...]…
自然の恵みと「旬の味」 昨今、山菜採りはちょっとしたブームの観がある。ハイキングとセットにした各地の山菜採りツアーなどがなかなかの人気のようだ。 古来朝鮮民族は山菜(サンナムル)をこよなく好んで食した [...]…
噂や世間話の花が咲く ひと昔前まで、村はずれの川辺には必ずといってよいほど洗濯場があった。水はけも劣悪だった時代には、川こそ最も洗濯に適した場所といえた。 こんにち洗濯は、洗濯機にとって代わって久しく [...]…
家父長制と「嫁とり婚」の定着 民族衣装で着飾った新郎、新婦が馬、輿に乗り、お供に伴われて野道をゆく婚礼図は、牧歌的で心和む原風景のひとつだが、いまは映像や風俗画でしか見ることができないノスタルジックな [...]…
豊穣願う民衆のパワー 詩人許南麒は、「朝鮮歳時記」で朝鮮民俗戯の綱曳きを「索曳き」と表記している。小学校の運動会のそれと混同されることを避けるため、あえて当用漢字の綴りを無視したという。 規模の大きい [...]…
一家総出で正月の準備 12月を「섣달」といい、大晦日を「섣달 그믐날」とよぶ。「섣달」とは「설」(正月)をむかえる「달」(月)の変化したものといわれる。「그믐」は、明かりが消え入る「그물다」が語源で、 [...]…
外国ではエキゾジズムと絶賛 1世紀前に朝鮮をおとずれた外国人の目に、ものめずらしく映ったもののひとつに繁華街や市場で客待ちするチゲックンがある。 チゲックンとは、荷物の運び屋、今でいうポーターである。 [...]…
貴賤問わず愛された嗜好品 金得臣の風俗画「破寂」は、ヒヨコをくわえて逃げる野良猫めがけて、この家の主が縁側を転げ落ちながらキセルをふりおろす姿をユーモラスに描いた傑作である。申潤福の風俗画「双剣対舞」 [...]…
女権への男権の不当性も表現 時代を超えて連綿と受け継がれてきたタルノリは、17世紀から18世紀にかけて全国各地に根をおろし、それぞれ個性豊かな地域タル文化を創生させた。 しかしその後の激しい時代変化と [...]…
奔放無尽の造形、強烈な風刺性 タルノリとよばれる朝鮮の仮面戯は、近隣諸国のそれと比べてみても大変個性的な民俗芸能として知られる。 タルノリの歴史は古代まで遡るといわれるが、資料が乏しく全体像はとらえに [...]…