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【詳報】〈インターハイ・ボクシング〉銀メダル獲得、国体での雪辱誓う/大阪朝高・梁章太選手

大阪朝高ボクシング部の梁章太選手(3年)が3日に行われた「全国高等学校総合体育大会」(インターハイ、宮崎市総合体育館)ウェルター級決勝戦で0-5(28-29、28-29、28-29、28-29、28-29)の判定負けを喫した。頂点に立つことはできなかったものの全国2位という堂々たる結果を残し、今年3月の選抜大会(3位)につづき2つ目となる全国大会のメダルを獲得した。

決勝戦で敗れたものの全国2位の成績を残した梁選手(青)

東大阪中級サッカー部に所属していた頃からボクシングを始めた梁選手。高級部から本格的にボクシングに打ち込むと、高1で朝高ボクシング史上初めて全国大会出場(インターハイ)を果たし、昨年8月のインターハイでベスト8、今年3月の選抜大会で3位の成績を残した(階級はいずれもライトウェルター級)。

今大会では1回戦で2ラウンドRSC勝ちを収め、2回戦は4-1の判定勝ち。ウェルター級注目の強敵と対戦した準々決勝は左ストレートで奪った1Rのダウンがものを言い、3-2の判定で接戦を制した。つづく準決勝も3-2の判定勝ち。快進撃を続け、自身初となる全国大会決勝戦にたどり着いた。

金メダルをかけた決勝の相手は、全国ジュニアボクシング大会で実績を残し、高校1年生ながら勝ち上がってきた東海大熊本星翔(熊本県)のホープ。パワーがあり接近戦で強さを発揮する。

梁選手は得意とするアウトボクシングで主導権を握ろうとしたが、1Rは「足がついていか」ず相手に攻め込まれる。それでも2Rは右のジャブでリズムを取りながら試合を優位に進める。

迎えた3R、攻勢に出ようとした梁選手は「気合いが空回り」(尹成龍監督)し、左ストレートが流れしまう。そこにパンチを受け劣勢に。結果的に3Rのポイントが勝敗を分ち、判定の末に敗戦を喫した。

プライドを背負い

決勝戦で敗れたものの全国2位の成績を残した梁選手(青)

「最後の最後で気持ちの弱さが出た。本気でインターハイ王者を狙っていただけに後悔が残る」

試合後、梁選手は悔しさを滲ませながら語った。

現在、大阪朝高ボクシング部の男子選手は梁選手のみ。それだけに「全国大会で金メダルを獲得して『朝高ボクシングはまだ強い』ということを知らしめたかった。大阪朝高ボクシング部の伝統をつぶしたくなかった」。

「朝高」の看板とともに、梁選手が背負ってきたものがある。それは「祖国のボクシング」だ。今年6月に朝鮮代表との合同練習に参加した梁選手の胸には「祖国の栄誉を轟かせよう」と誓った代表選手たちとの約束が今も焼き付いている。だからこそ今大会には「朝鮮代表としてのプライド、『同胞代表』としてのプライド」を持って臨んでいた。

梁選手と監督、マネージャー

「朝高卒業後もボクシングを続けたい」と志すようになったほど濃密な時間を過ごした祖国での日々。「祖国での練習がなければ、インターハイ準々決勝で見せた左ストレートもなかった」。

インターハイは悔しい結果に終わったが、今大会で彼の高級部ボクシング生活に幕が下りたわけではない。最後の全国大会は、すでに出場が決まっている10月の国民体育大会(国体、茨城)だ。

全国で頂点に立つためには「技術だけでなく精神面でも課題が多い」と、尹成龍監督はあくまでも厳しく評価する。彼自身もこの一年間、梁選手と2人3脚で歩んできながら「伝統を守り、発展させよう」と練習法や強化策の考案に苦心してきた。

その姿を知る梁選手は監督への感謝を口にしながら、次こそは多くの人たちの期待に応えてみせると力強く語った。

「たとえ部員数が少なくても、できないことはない。最後の国体で大阪朝高ボクシング部のプライドを見せ、必ず優勝してみせる」

(李永徳)