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〈おぎオンマのちょっと一息 4〉握手の作法

2019年05月15日 12:06 コラム

7年前、同級生の子どもたちがたくさん出場していたコマチュックの会場で、東京朝高を卒業して以来、二十数年ぶりに会う男の同級生に「久しぶり!」と声をかけられた。彼はにこやかに右手を差し出した。反射的にその手を握った。違和感があった。年を取ると、友達と握手するようになるものなのか。幼い頃から大人たちが握手する場面はよく見かけた。そして、学校に祖国からお客さんが来る時、目上の人と握手する時に左手を添えることを教わった。

息子のサッカーの試合を見に行くと、朝鮮学校の子どもたちは審判と握手する時、必ず左手を添えていた。初級部の頃には右手首あたりにあった左手が、中級部でひじ、高級部で脇のそばへと移動している。握手の作法は教えられ、身体に染みついていくのかもしれない。

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