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被害ではない侵略の証/「沖縄戦」犠牲者の遺骨発掘、追悼式に参加して

2019年04月27日 09:50 主要ニュース 歴史

“存在を否定され、蹂躙され続けている”

沖縄県民投票を直前に控えた2月14日から3日間にかけて、筆者を含む留学同の代表6人(うち学生4人)が、沖縄でのワークショップに参加した。ワークショップの正式名称は「東アジアの平和のための共同ワークショップ」(以下、東アジアワークショップ)。留学同や朝鮮大学校の学生をはじめとする在日同胞、日本人、台湾人、南の大学生や留学生ら約40人の参加者が、「沖縄戦」犠牲者の遺骨発掘作業、追悼式のために一堂に会した。従来の定説では、日本の朝鮮植民地支配期、沖縄諸島へ強制連行、強制動員された朝鮮人は1万人以上、近年の研究でも少なく見積もって3千人以上とされている。また「沖縄戦」で犠牲になったとされる600人以上の朝鮮人は、主に軍人軍属として連行されたケースが多く、なかには日本軍「慰安婦」として性奴隷にされた人々もいた。数千人以上に及ぶ朝鮮人の生と死の軌跡がある沖縄の地。この地には、元総聯沖縄県本部委員長の金洙燮氏をはじめ、今も少なくない朝鮮人が在住している。

収容所跡地での発掘作業

「沖縄戦」犠牲者の遺骨発掘事業を行うワークショップ参加者たち(15日)

15日、発掘作業は沖縄本島・宜野座村、海岸沿いの林にて行われた。その付近には過去米兵によって軍人捕虜、民間人をそれぞれ収容する為に作られた収容所が存在し、軍人捕虜収容所では沖縄出身、朝鮮出身、日本人に分けられ、民間人はそれらに関係なく収容されたという。当時、劣悪な環境によってもたらされる飢えとマラリアなどの病気で4人に1人が亡くなったそうだ。民間人収容所の犠牲者埋葬地は、近辺に名前が彫られた墓石があったことから大体の場所が想定され、具志堅隆松代表(64)をはじめとする遺骨発掘ボランティア団体「ガフマヤー」の事前発掘作業の結果、頭蓋骨欠片が既に発見されていた場所であった。

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