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〈世界フィギュア選手権2019〉朝鮮ペア、ショートプログラムで健闘/明日最終競技へ

SPで堂々の演技をみせるリョム・デオク、キム・ジュシク選手(写真はすべて盧琴順撮影)

20日にさいたまスーパーアリーナで行われた「ISU世界フィギュアスケート選手権大会2019」(3月20日~24日)フィギュアスケートペア競技のショートプログラム(SP)に朝鮮代表のリョム・デオク(20)、キム・ジュシク(26)両選手が出場した。

19組中1番目に登場した朝鮮ペアは58.77点を記録し、暫定13位についた。

SP(演技時間2分50秒以内)は、決められた7つの必須要素(リフト、ツイストリフト、スロージャンプ、ソロジャンプ、スピン、デススパイラル、ステップシークエンス)でプログラムが構成され、規定時間内に行われる演技を通じて点数(合計点=技術点+演技構成点-減点)が競われる。

10時30分、第1グループのイタリア、チェコとともにリンクに上がった朝鮮ペアは緊張した面持ちを見せながらも息の合ったステップで身体を慣らした。

高い表現力で演技を終えた朝鮮ペア

ウォームアップが終わりリンクの中央に立った朝鮮ペアは、「A Day in the Life」の曲が始まると同時に息の合った滑り出しを見せ、なめらかなステップを披露した。さっそく、トリプルツイスト(男性が女性を投げあげ、空中で3回転したところをふたたび受け止める技)を成功させると、観客席から歓声と拍手が上がった。

続くジャンプも軽快に決めた二人だったが、次のスロートリプルループ(女性の3回転ジャンプを、男性が投げあげて補助する技)でリョム選手が着地に失敗し、手をついてしまう。しかし、アイコンタクトを交わし次第に持ち直した二人は、途中で笑顔を見せながら高い表現力で演技を終えた。

堂々とした演技に感激/同胞らが声援

この日、会場では、総聯中央の裵眞求副議長兼事務総局長、金誠勲宣伝文化局長、総聯埼玉県本部の申敏浩委員長(歓迎委員会共同委員長)、埼玉をはじめとする各地から駆けつけた同胞たちがあたたかい声援を送った。

会場には、総聯中央の裵眞求副議長兼事務総局長、金誠勲宣伝文化局長、総聯埼玉県本部の申敏浩委員長(歓迎委員会共同委員長)をはじめ各地から同胞たちが駆けつけた。

埼玉県在住の金オクセさん、金善恵さん夫婦は「国際舞台で堂々と演技を披露した朝鮮ペアの姿に大きな力をもらった」(オクセさん)、「平昌五輪から応援していた2人を直接見ることができて夢のようだ」(善恵さん)と感激した様子で話した。

会場内に掲げられた朝鮮国旗を見ながら「とても誇らしい。日本で行われる大舞台に朝鮮の選手たちが出場するのは意義深いこと」と口を揃えた2人。金善恵さんは「朝鮮ペアの姿は日本各地の同胞とウリハッキョの子どもたちにとっても大きな励みになると思う。これからも演技を通じて、希望と夢を与え続けて欲しい」と期待を込めた。

また、目を輝かせながら二人の演技を見守っていた金詩温さん(19、朝大・教育学部音楽科1年)は、大阪からはるばる会場を訪ねた母親とともに観覧した。初級部6年のころまでフィギュアスケートを習っていたという金さんは、過去に祖国を訪れた際、スケート体験をしたことを思い浮かべながら「当時は大好きなスケートを祖国の地でできることに感激したが、今日はいまだ制裁が続く日本での大会で、朝鮮の選手たちを間近に見れて格別の思いだ。国旗を振り、間近で選手たちを応援しながら、私たちは一つの民族なんだなと心が震えた」と感動冷めやらぬ様子だった。

そのうえで、明日FSに臨む朝鮮ペアに対し「SPは一番目の滑走で緊張や不安も多かったはずだが、リョム・キム選手にはそれを感じさせない表現力や美しさがあると思う。明日も思い切り滑りまわってほしい」と期待を覗かせた。

観客席から熱い声援を送る同胞たち

SPでの自己ベスト(69.40点・平昌オリンピック)には及ばなかったが、最後まで堂々とした演技を見せた朝鮮ペア。

演技を終えたリョム選手は「緊張してしまい、普段ミスをしない部分で失敗してしまった」と悔しさをにじませた。キム選手も「自己ベスト更新を目標としていただけに、もったいなかった」と演技を振り返った。明日に向けて、「トレーニングの成果と実力を発揮できるよう全力で臨みたい」(リョム選手)、「観客に喜んでもらえるような演技がしたい」(キム選手)と決意をのべた。

キム・ヒョンソン監督は「選手たちは明日の演技に前向きだ。問題ないだろう」と話した。

抽選の結果、FSでの試合順序は6番目に決まった。SPとFSの合計点で最終順位が決まる。

(取材班)

*民放での生中継あり/FS滑走時間(予定):11時39分~

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