公式アカウント

〈2019 朝鮮半島を読む 1〉朝鮮半島の恒久平和体制の構築に向けて/李柄輝

2019年01月28日 09:00 主要ニュース 朝鮮半島

今年も激動が予想される朝鮮半島。「朝鮮半島の平和構築」「朝鮮経済」「南朝鮮・文在寅政権の課題」の3つのテーマで各分野の専門家・研究者に今年の情勢を展望してもらう。

2018年の情勢転換

朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)の「国家核武力」の完成宣言(2017年11月29日)と昨年の新年の辞における金正恩委員長の北南対話の提案以後、それ以前までの一触即発の核戦争危機が反転し、3度の北南首脳会談と史上初となる朝米首脳会談が実現した。

18年の情勢転換は、近年の朝鮮半島核危機を収束させるにとどまらず、近代以後の朝鮮史において分水嶺を画するものである。日露戦争の結果、敗戦したロシアが失ったのは旅順・大連の租借権および長春以南の鉄道に係る利権のみであったが、朝鮮は日本の保護国となった。その後、朝鮮を植民地支配した日本は、アジア太平洋戦争の敗戦国となり、植民地帝国の地位を喪失したが、占領期を経て本土の主権は維持された。しかし、解放された朝鮮は統一民族国家樹立の道を断たれ、分断された。

Facebook にシェア
LINEで送る