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〈取材ノート〉台風を追い風にして

7月最後の週末(28~29日)、台風12号が日本列島を東から西へと逆走した。この影響により各地同胞社会で週末のイベントが延期に。学校創立60周年を迎える和歌山初中でもサマーフェスタを翌週に移さざるをえなかった。7月初旬の西日本豪雨で被害を受けた同校にとっては度重なる痛手だが、本来のフェスタ開催日(28日)を無為に過ごすのではなく急遽、午前に記念事業実行委員会、午後に保護者たちの意見交換会を開いた。

実行委によると、西日本豪雨の被害状況がSNSなどを通じて拡散するにつれて各地から少なくない義援金が届いている。一方、アボジ会の財政事業である地元名産つぶれ梅の販売も、他地域の同胞による大量注文のおかげで売れ行きが大幅に伸びているという。

記念事業の一環として教育環境整備のための広告集めに力を注いできた中、今回集まった義援金分をその目標額に加算することもできた。しかし実行委はあくまでも和歌山同胞や卒業生らの力のみで目標額を達成してみせるという結論を出した。

保護者たちが集まった意見交換の場では、学校が置かれた困難な状況を憂う声が聞かれたのは事実だ。それでも「学校を守りたい」という気持ちは一致している。最終的には、保護者たちが一丸となり、記念事業を通じて地域の気勢を高めていこうと決意の共有がなされた。

民族教育に吹きつける逆風に屈せず、台風すらも追い風に変えていく力強さを目の前で見た。

(徳)