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〈取材ノート〉関心

新たなものとの出会いは、もとあった関心の幅を大きく広げてくれる。まったく関心がなかったものに、いつしか興味を持ち積極的に考えるようになる。それはすべて、些細なきっかけから始まることを、昨今実感している。

先月、急きょ決まった群馬での取材。猛暑が続いた時期にもかかわらず、朝鮮人犠牲者への追悼を兼ねたフィールドワークに100人を越える参加者が集った。途中、熱中症で高齢の参加者が倒れ中断するというハプニングもあったせいか、会場で高齢者の割合が高いことを、いつにも増して感じた。20~30代は筆者を含めぽつりと2~3人ほど。日本の教育現場でもその多くが加害の史実には蓋をし、大人たちも目を伏せる。次世代が関心をもつきっかけは少ないのか、若者たちの参与度はきわめて低かった。

これまた通勤中、工事現場を横切り、まったく興味のなかったパワーショベルに目がいった。先月、各地のハッキョで行われる課外授業を紹介する企画で、働く車体験と称し建設機械を間近に触れる体験授業を取材したからだろう。自分でも職業病かなと、ひとり笑いがこみ上げた。

ふと思う。すべての関心は、その関心が生まれるきっかけとなる学びやふれあいによるものだと。筆者自身、毎回の取材を通じ、関心という贈り物を常にもらっている立場だと思う。

だからこそ、人々の中になかった関心を芽吹かせるそんな記事を届けたい。(賢)