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〈E-1サッカー選手権・男子〉朝鮮、中国に1-1で引き分け(詳報)

経験を糧に国際大会での雪辱を

スタメン出場を果たし、積極的なプレーを見せたFW安柄俊選手(10番)

朝鮮男子代表が16日、東京都の味の素スタジアムで行われた「EAFF E-1サッカー選手権2017決勝大会」第3戦で中国と対戦し、1-1で引き分けた。スタメンで出場した同胞選手のMF李栄直選手(16番)は後半22分まで、FW安柄俊選手(10番)は後半44分までピッチに立った。4チームが出場した今大会で朝鮮男子は1分2敗で4位となった。

朝鮮男子代表は日本と南朝鮮と対戦し、いずれの試合も0-1で敗戦を喫した。結果が求められる中、中国戦ではFW安柄俊選手、MFカン・グクチョル選手(14番)が今大会で初めてスタメンに名を連ねた。

1、2戦目での戦いぶりとは違い、この日は守備の局面で積極的にプレッシャーをかけてボールを奪いにいく。最初のチャンスは前半25分、左サイドからのクロスをFW安柄俊選手がヘディングで合わせるものの、シュートは相手GKにキャッチされた。

徐々にペースを掴んでいったが、同28分、敵陣で手に入れたCKから相手にボールが渡ると、守備ブロックが整わないうちにカウンターアタックを浴びて失点を喫する。

劣勢に立たされたが朝鮮はその後も攻めの姿勢を崩さなかった。

同34分にFWチョン・イルグァン選手(11番)が放ったミドルシュートはブロックされ、そのこぼれ球に反応したFW安柄俊選手のヘディングシュートは枠外へ。後半3分にはFW安柄俊選手の落としからMF李栄直選手が狙ったミドルシュートがわずかにゴール左外に逸れた。

流れを変えるために、同10分にMFカン・グクチョル選手に代えてMFユン・イルグァン選手、同22分にMF李栄直選手に代えてMFチャン・オクチョル選手が投入された。

同点FKを決めるFWチョン・イルグァン選手(11番)

そして同36分、待望の得点が生まれる。ペナルティーアーク内で得たFKをFWチョン・イルグァン選手が蹴ると、右足から放たれたボールは壁を越えてゴール右側に突き刺さった。

その後スコアは動かず1-1のまま試合終了を告げるホイッスルが鳴った。

朝鮮のボール支配率は56%で、シュート数は中国の倍となる16本を記録。ヨルン・アンデルセン監督は「試合全体を支配し、強い精神力を発揮した。今日の試合には満足している」と胸を張った。

一方、同点弾を決めたFWチョン・イルグァン選手は得点の喜びよりも「引き分けに終わったことが悔しい」と唇を噛んだ。今大会では多くの得点機会に絡んだがゴールに結びつけることはできなかった。「よりいっそう練習に励んで決定力に磨きをかけたい」。

GKリ・ミョングク主将(1番)は大会を振り返りながら、日本や南朝鮮を相手に守備を固めるだけでなく「アグレッシブなサッカーを展開すれば十分勝算はあったと思う」と語った。

「攻守の両局面で自分たちの力が十分通じた。ここ数年でチームのレベルが底上げされたと実感している。大会を通じて自信を得られた」

当面の目標は来年3月27日、平壌で行われるアジアカップ2019(UAE)・3次予選の最終戦、香港戦だ。この試合で引き分け以上の結果を残せば本大会に進出できる。朝鮮サッカーを発展させるうえで、実力国と対戦できる国際大会への切符は是が非でも勝ち取りたい。

GKリ・ミョングク主将は香港戦に向けて万端の準備を整え、「今大会の経験を生かして必ず勝利したい」と意気込んだ。

「肩を組み、歩幅を合わせ」

500余人の同胞応援団が熱い声援を送った。

この日もスタンドには500余人の同胞応援団が陣取って熱い声援を送っていた。

神奈川中高の姜未優さん(高3)は、「祖国を訪問した際、人々が温かく迎えてくれたことに対する感謝の思いから、今度は私たちが祖国の選手たちを力付けようと一生懸命応援した。男子は厳しい試合が続いたけど最後まで諦めずに一点決めてくれて、とても感動した」と感想を話した。

初戦の日本戦における朝鮮代表の懸命な戦いぶりに胸を打たれ、この日も応援に駆けつけたという厳蘭姫さん(50、西東京在住)は「念願の朝鮮代表のゴールを見ることができて良かった。朝鮮選手たちを同胞みんなで応援する機会が今後もたくさんあれば喜ばしいかぎりだ。次は同胞たちをもっと誘って応援したい」と笑顔。大会期間、全ての試合で同胞応援団が見せた応援について、「スポーツを通じた友好親善に寄与したと思う」と話した。

大会期間、同胞たちの応援は選手たちを鼓舞し続けた。

MFパク・ソンチョル選手(9番)は「同胞たちの声援に力を得て最終戦では積極的に攻撃できた。われわれが失点しても、ミスをしても、非難することなく90分間ずっと声を張り上げて歌や声援を送ってくれた同胞たちの姿に心から感動した」と語った。

「米国などがわが国に対し制裁、圧力を強めるなか、祖国と一心同体の在日同胞社会もまた、さまざまな困難に直面していると思っていたが、実際に見た同胞たちは力強く希望に満ちていた。今後も、祖国と肩を組み歩幅を合わせてともにがんばっていこうと同胞たちに伝えたい」。

(文・李永徳、金淑美、写真・盧琴順)