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金剛山歌劇団長野県公演連続60周年記念、東信地区公演/排外主義退け公演継続へ、1,000人で盛況

1000人が観覧し盛り上がった歌劇団公演

1000人が観覧し盛り上がった歌劇団公演

今年、歌劇団公演は長野県で連続60回目、金剛山歌劇団長野県公演連続60周年を記念する東信地区公演が21日、上田市交流文化芸術センター「サントミューゼ」で行われた。総聯長野県本部李光相委員長、長野県朝鮮商工会鄭元海会長、実行委の金国経委員長(総聯東信支部委員長)、朝鮮の自主的平和統一を支持する上小地区の会の松村元雄会長、上小労働組合会議のメンバー、上田市議、同胞、日本市民ら約1,000人が公演を観覧した。

上田市では連続59回目を迎えることになった。上田地域では専従活動家が不在の中で、6月中旬に総聯支部を中心とし、女性同盟支部、商工会、青商会、朝青などのメンバーで実行委を構成。支部を中心とした組織の活性化、地域同胞の団結強化、芸術を通じた朝・日友好親善など「先代が築いてきた伝統をつないでみせる」という一心で、新聞社の後援を要請し、広告集めや宣伝活動をはじめとした準備活動に奔走してきた。当日は、団員たちのために女性同盟支部が手作り料理を準備し、長野初中チャリティーを目的に女性同盟支部と同校オモニ会が売店を運営した。

近年、歌劇団公演は長野初中のチャリティーを目的として行われてきたが、今年6月、公演開催は学校とつながりのある朝鮮の利益に資するとの意見が添えられ、会場の使用禁止を求める陳情書が、ある日本市民から上田市議会宛に送られた。7月から市議会の担当部署が陳情書の取り扱いに関する協議を行い、現在も審議が続いている状況だ。

開場3時間前から長蛇の列が並んだ

開場3時間前から長蛇の列が並んだ

一部の偏見に満ちた意見が浮かび上がったが、長年築き上げてきた朝・日友好の土台は揺らがなかった。

良心的な日本市民たちは自発的に市議会の協議の傍聴に駆けつけたほか、総聯支部に足を運び公演実現に向けて意見を交換するなど草の根レベルで運動を展開。市当局も、朝・日親善を促進する上で重要な歌劇団公演の機会を削ぐ理由はないという見解を示した。

迎えた公演当日、開場3時間前から並び始めた観客たちの長蛇の列が、歌劇団公演の人気振りを如実に物語っていた。公演に先立ちあいさつに立った実行委の金国経委員長が来年の公演日程を明かし、その賛否を問うと会場からは拍手が沸き起こった。

「朝鮮の自主的平和統一を支持する上小地区の会」の松村元雄会長は、朝鮮学校に対する高校無償化制度の除外やヘイトスピーチについて言及し、差別的な社会構造を解消して異文化を認め合う風潮を作り上げたいと述べながら、公演継続に対する市議会の毅然とした対応と日本市民の協力を呼びかけた。

公演を成功させた実行委と歌劇団の団員たち

公演を成功させた実行委と歌劇団の団員たち

舞台上では長野初中の中級部生によるサムルノリも披露された。

約30年連続で歌劇団公演を観覧してきたという田中松江さん(68)は会場に一番乗りした。「毎年、綺麗な衣装や洗練された動きに目を奪われている。時代のニーズに沿って変化する演目も見所のひとつだ」と「通」の顔を覗かせる。その熱が伝播し、今年は15人の家族、親戚が公演を観覧。「皆が大いに満足していた」。

20代の日本人男性は、「社会全体において強まる排外主義を象徴するような出来事が起きたが、そのような圧力を跳ね返し、公演が大きな盛り上がりを見せたことに敬意を表する。民族差別を決して許してはいけない。表現の自由を守り抜いてほしい。今後も歌劇団公演に注目し、応援していく」とエールを送った。

(李永徳)