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「母の日」の音楽会

2016年11月25日 15:48 春・夏・秋・冬

朝鮮でも「母の日」(11月16日)を祝う。家庭では、子どもたちが母親に花束やプレゼントを贈る。イベントも行われる。平壌の4.25文化会館では万寿台芸術団の三池淵楽団による音楽会が開かれた春夏秋冬

▼万寿台芸術団といえば、73年の来日公演が懐かしく思い出される。歌劇「花を売る乙女」、アンサンブル公演の男性四重唱、女性器楽重奏などが反響を呼んだ。サムジヨン楽団は09年、芸術団内につくられた中編成の管弦楽団。バラエティーに富む演目で好評を得ている

▼今回の公演は斬新な演出が光った。楽団の男性指揮者が公演の司会進行も務める。指揮の途中で女性歌手とデュエットする場面では観客の笑いを誘った。公演の趣旨に合わせ、舞台上の映像に各分野で活躍する女性たちが登場し、それが音楽と見事にシンクロする。ベートーベンの「歓喜の歌」に始まり、エディット・ピアフの「愛の讃歌」へとつながる世界名曲メドレーでは、コンピューターグラフィックによる映像が幻想的な異次元をつくり出した

▼会場を埋め尽くした観客の中には「母と子」の組み合わせが多かった。「往年の万寿台」を知る世代と「三池淵のチャレンジ精神」を歓迎する世代が席を並べて楽しい時間を過ごした。これもまた「母の日」に贈られたプレゼントだ。公演の最後を飾ったのは誰もが知る朝鮮の名曲だった。それに観客たちの心のこもったスタンディングオベーションが続いた。(永)

 

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