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【寄稿】エール! すばらしきウリコマたち/申桃順

2016年11月17日 11:45 スポーツ 共和国

36年間、在日バスケ界に関わって

8月の猛暑の中、 第14回ヘバラギカップの閉会式で、第1次在日朝鮮学生少年籠球訪問団としてウリナラに行く代表選手が発表された。

(すごいなぁ、バスケットでもウリナラに行けるようになったんだ。14年間頑張ったね、ソンセンニムたち。ほんと、よくやったね!)

私は心の中で拍手とエールを送った。

ふと、私は第1回のヘバラギカップを思い出した。

その当時の先生たちは、一生懸命練習するコマたちのため、もっと輝ける場を作ろうとその「熱意」だけで手探りの状態でヘバラギカップを企画した。コマたちへの熱い想いが、夜遅い時間まで作った手作りのヘバラギカップのパンフレットからも窺い知ることが出来た。毎日の教員としての激務をこなし、疲れきっているはずなのに集まり、それを作る時の嬉しそうな顔は今でもしっかりと目に焼き付いている。このパンフレットを手にしたコマたちがどんな顔をするかな?と、嬉しそうに話していた彼ら。

しかし、その熱い想いとは裏腹に周囲の反応は薄く、ヘバラギカップに招いても興味を示してはくれなかった。小学生のミニバスケットボール大会であるヘバラギカップ自体、そんなに長くは続かないだろうと思っていた人もいたと思う。当時は全くと言っていいほどメジャーではなかったが、それでもコマたちがどれだけ頑張っているのかを見て欲しかった。もっともっと輝ける舞台へと立たせよう! その一念で先生たちは頑張った。

私はかれこれ36年間、審判員として在日のバスケットボールに携わってきた。「ルールを理解すれば技術は向上する」。私の信念である。それを言い続け、ルールの普及を目的に在日の色々な大会に関わってきた。ヘバラギカップもしかりである。一生懸命練習し、勝つ喜びや負ける悔しさを学んだコマたちを14年間見守ってきて、その喜怒哀楽を他の誰よりも沢山見てきたつもりだ。

そして、何よりもコマたちに熱心に教える先生たちのひたむきな姿に感銘を受けた。

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