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同胞社会の未来、育てる場所/福島初中創立45周年記念祭

2016年10月25日 14:01 民族教育
児童・生徒と卒業生、同胞たちによる校歌の合唱

児童・生徒と卒業生、同胞たちによる校歌の合唱

「福島初中創立45周年記念祭」が10月22日、同校体育館で行われた。総聯福島県本部の張泰昊委員長をはじめとする同胞、日本市民ら約200人が参加した。

1部の記念式典では、祖国から送られた祝電を張委員長が紹介。張委員長は、祝辞の中で、「民族教育をめぐる動きが厳しい中でも、先代たちの意志をついで、子どもたちの未来のために、同胞たちの力で民族教育を守り発展させよう」と呼びかけた。

記念報告を行った金政洙校長は1971年から始まった同校の歴史を振り返り、「45年の歴史の間、ウリハッキョは変わらず、福島同胞社会の未来を育てる場所であった。それをこれから支えていくのは活動家と同胞たちの団結した力以外にない」とし、来年度から同校の門戸を広げるために月謝を免除する措置をとることを発表した。

続いて、「福島朝鮮学校を支援する会」の住谷圭造会長があいさつを述べ、同会、青商会、朝青から同校へ祝賀金が贈呈された。

第2部では生徒・同胞たちによる公演が行われ、第3部では宴会が催された。

家族のように過ごした学校生活

「僕たち、私たちの力で、創立50周年まで繋いでいこう!」

初級部児童による芸術宣伝

初級部児童による芸術宣伝

大切な学校を次は自分たちが守っていこう、決意に満ちた生徒たちの声が、体育館に朗々と響き渡る。

創立45周年を祝して行われた式典では、同校児童・生徒、そして同胞たちによる公演が披露された。

「みんなといたら楽しいウリハッキョ」「宿題は難しいけど、友だちと学校に通い、遊ぶのが楽しいです」「みんなで力をあわせて運動会を成功させたことや、ピクニックにいったことがよかったです」。舞台では、生徒による合奏、芸術宣伝、舞踊や、朝青による重唱、同胞と生徒たちによる合唱が披露され、舞台横のスライドには、楽しく学校生活を送る生徒の姿やそれぞれのウリハッキョへの思いをつづった映像が流された。

中級部3年の高愛琳さんは公演後、「みんなが喜んでくれて、練習したかいがあった」と感想を語った。この日、舞踊を披露した高さんには、会場に訪れた同胞や日本の市民から、たくさんの拍手が送られた。高さんは「中級部生が1人で、しんどいこともあったけれど、それ以上に創立45周年の舞台を下級生たちと成功させることができた嬉しさが大きい」と笑顔を見せた。

福島同胞の拠点

1971年4月1日、郡山市鶴見坦朝鮮会館内の仮設校舎から始まった福島初中の歴史。同年9月5日には、新校舎が竣工され、1500余人の同胞たちが集まり竣工式が執り行われた(1971年9月7日付朝鮮新報)。2011年3月には東日本大震災と福島第一原発事故という未曽有の被害にあいながらも、祖国や組織、全国の同胞や日本の市民の支援の中で、民族教育の灯をつなぎ、この日創立45周年を迎えた。

合奏を披露する児童・生徒たち

合奏を披露する児童・生徒たち

金成俊さん(朝大教育学部2年)は公演を観覧後、「人数は少なくても、舞台にたつ後輩たち一人ひとりがとても輝いていて、元気をもらった」と語った。同校40期卒業生である金さんは震災後、新潟初中での合同生活を経験した。「学校を守ろうと奮闘する福島初中の恩師の姿が、私が教員を目指す原点になった。福島同胞たちの拠点であるウリハッキョを、次は私たちが守っていきたい」と思いを強くする。

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