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〈取材ノート〉文化交流がくれた出会い

2016年09月27日 16:26 コラム

18日、北九州初級の生徒たち、福岡朝鮮歌舞団の団員たちが参加した北九州地域の自治区が主催する敬老会を取材をした。人口の20%が70歳以上という高齢者の多く住むこの地区では年2回、盆祭りと敬老会が一大イベント。そんな地域の催しに、朝鮮学校の生徒たちと歌舞団が招かれたのは、ある出会いからだった。

取材ノート今年6月、福岡朝鮮歌舞団の創団50周年を記念する公演が催された。そこを訪れた同自治区の関係者が、初めて観る歌舞団のステージに魅了され、その縁で北九州初級の納涼祭にも訪ねて来たという。その後、支部や学校との交流を重ね、今回の出演に至った。

敬老会当日、120人ほどでいっぱいとなった会場からは、「頑張れー!」「ありがとうー!」などといった歓声が飛び交い、大盛況で終わった。公演が終わってすぐ、その関係者が筆者のもとへかけ寄り、「実は自分は朝鮮にルーツがある」ということを明かしてくれた。

「同じ地域に住む朝鮮歌舞団と出会い、そして朝鮮学校とも出会うことができた。存在は知っていても、なかなか出会うことができなかった人々に、こうして会うことができました。文化交流の場に感謝しなければならない」

取材のため初めて訪れた九州の地で、文化交流が新たな出会いを生むことを目撃した瞬間だった。(賢)

 

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