本書のタイトルにまず、目を奪われた。平和なき「平和主義」ーー戦後日本の思想と運動。いい得て妙である。まさしく戦後71年の日本を一言で表せばこう表現されるのではなかろうか。
世界に向かっては「唯一の被爆国」といいながら、米国の「核の傘」のもとで「非核三原則」を唱える矛盾。日米軍事同盟を強化し、実質的には世界第二位の軍事力を誇示、実質的には平和憲法を骨抜きにした戦後の歩み。
本書の筆者は日本留学の経験を持ち、山口大学経済学部助教授を経て、現在は南の聖公会大学日本学科教授。専攻は日韓現代史および日本現代史ということもあって、まさしく、日本の戦後の歩みをどう見るかを語るにふさわしい書き手であると言えよう。
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