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【寄稿】「慰安婦」問題「合意」と「帝国の慰安婦」/鄭栄桓

消された「日本問題」―

「合意」、何が問題か

日本軍「慰安婦」問題が「南朝鮮問題」にすりかえられてしまった。ある程度予想をしていたとはいえ、昨年12月28日に発表された南・日外相の「最終合意」の発表は衝撃的であった。日本政府は表面的な「責任」と「謝罪」に言及するにとどまったにもかかわらず、南朝鮮政府が設立する財団へ10億円を拠出することで「慰安婦」問題を「最終的不可逆的」に終わらせることで両国が「合意」してしまった。しかも、南朝鮮政府がソウルの日本大使館前の「平和の少女像」を撤去するための交渉を関連団体とするという。

日本軍「慰安婦」制度とは、日本軍の犯した組織的な性暴力であり戦争犯罪であった。だからこそ、1990年代以来、名乗り出た被害者たちは日本政府がその責任を認めて、謝罪・補償・真相究明・責任者処罰を行い、歴史教育の場で長く語り継いでいくことを求めてきた。日本が罪を認め、変わらねばならないと訴えてきたのである。だが「合意」で日本政府が示した「責任」や「謝罪」は、河野談話(1993年)や「女性のためのアジア平和国民基金」(1995年)を一歩も出るものではなく、戦争犯罪との事実すら認めることはなかった。

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