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横浜の副読本「わかるヨコハマ」改訂、回収問題(下)

2014年09月02日 17:29 文化・歴史

「このままではいけない」/今こそ市民の声を

「軍隊、警察の虐殺関与」という歴史事実を隠蔽

自民党市議の意見に沿った改訂によって、虐殺の主体から軍隊・警察が消え、自警団の一部による虐殺となった。「軍隊、警察の虐殺関与」という歴史事実が隠蔽されたのだ。軍隊、警察が虐殺に関与したことは当時の証言、記録、そして官憲史料からも明らかな歴史事実である。迫害と虐殺の激しかった9月2日、3日「官憲も流言を事実と誤認し行動した。このことが官憲自身の手による朝鮮人殺傷事件を引き起こし、また自警団の暴走を助長する結果」(中央防災会議報告「1923関東大震災第二編」)となったのである。官憲の虐殺関与、この事実を直視することから大事な課題と教訓を学び取ることができる。政府の中央防災会議報告は、虐殺事件を「日本災害史上最悪の事態」ととらえ、官憲の誤りを明らかにし、その教訓を国民にすでに公表している。

横浜市教委は何を怖れているのだろうか。歴史研究の成果を無視し、一部政治勢力の勢いに屈して歴史の隠蔽に加担してはならない。

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