公式アカウント

〈取材ノート〉もう一度W杯の熱狂を

2014年07月11日 10:04 コラム

取材ノートブラジルW杯期間には、取材先の同胞たちとサッカー談義で盛り上がった。44年ぶりに朝鮮代表が出場した、2010年の南アフリカW杯を回想しながら、「ウリナラはもうW杯に出られないのではないか」と話す同胞も。だが記者は、今大会における各国の「育成改革」の成果を通して、朝鮮代表への期待を膨らませた。

2000年から国内約360カ所に若手選手たちを競わせる育成センターを設置したドイツは、史上初となる4大会連続のベスト4進出。10年前から強豪国の育成プランや戦術を取り入れてユース年代のスタイルを確立したベルギーは、28年ぶりの8強入りを果たした。長期的かつ幅広い視野を持った育成活動が、チーム力向上のカギになることは確かだ。

朝鮮代表が世界の舞台に返り咲く布石はすでに打たれている。昨年5月に、国内初となる専門的な選手育成学校の平壌国際サッカー学校が開校。そこでは海外コーチの召集やサッカー先進国への留学も構想に入れ、各地から選抜された子どもたちを指導している。

在日本朝鮮人蹴球協会でも育成に注力し、2020年の東京五輪も見据えて年代別国際大会に出場する朝鮮代表の選手選考会に同胞代表団を送るなど、同胞選手を国家代表に輩出しようと積極的に活動している。

南アフリカW杯で安英学選手や鄭大世選手らが朝鮮国旗を胸にプレーする姿を見て、熱狂の渦に包まれた同胞たち。そのシーンの再現は、決して夢ではない。(徳)

Facebook にシェア
LINEで送る