壁画は細い線で輪郭を描き、薄緑色、藍色、薄赤色、濃い灰色などを調和させながら塗ることにより、その華麗さは例えようもなかった。
一気に引いた太くて濃い線、細くて柔らかな線で性格を生かして運動感を引き出させた人物の様々な形象、形態を写実的ではっきりさせながらも、微妙な動きさえもすべて見落としていない線描運筆の妙味…
いまだかつて感得しえなかった壁画芸術の恍惚の境地を切り開いたこの格調高い調和は、その前に立つ人々をしてたちまち崇厳な心境にさせた。
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