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〈取材ノート〉教育と政治

2013年06月14日 16:21 コラム

朝鮮大学校と日本体育大学の間で結ばれたスポーツ交流協定の調印式(5月16日)での日体大・松浪理事長の言葉が印象的だった。

「スポーツと政治は別問題だ」取材ノート

90年代の初期まで朝鮮学校は、高校体育連盟への加盟が認められず、高体連が主催する大会には出場できなかった。しかし、同胞たちの権利獲得闘争と日本の人々の支援によって、今ではあらゆる大会への出場権が保障された。スポーツに関しては、朝鮮学校の生徒たちが日本の高校生と変わらない対等な権利を手にしている。

一方、教育と政治の場合はどうだろうか。

現在、日本政府は、「拉致問題の進展がない」こと、総聯の影響下にあることなどを口実に「高校無償化」から朝鮮学校を排除している。この事実は、日本政府が教育と政治を密接に関連づけていることを教えてくれる。

4月末に行われた院内集会でのこと。あるオモニは、「自他共に『ラグビー強豪校』として認められ、大阪府代表として『花園』にも出場している大阪朝高に対して、府と市はなぜ補助金を交付してくれないのか」と、涙ながらに訴えていた。「教育」の面では、朝高生と日本の高校生が「同じ高校生」として認められていないと訴えるオモニを見て、胸が締めつけられた。

現在、「無償化」適用や補助金給付を求める闘争が日本各地で繰り広げられている。90年代の闘争が示すように、同胞たちの必死の思いは必ずや政治を突き動かし、日本学校と対等な権利をもたらすはずだ。1日も早く、朝鮮学校の子どもたちが差別のない環境の下で勉学に勤しめる日が来ることを願う。(徳)

 

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