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朝鮮学校差別問題で院内集会/国会議員など日本人士も参加、180余人

〝許さない!子どもたちへの差別〟

「『高校無償化』制度の朝鮮学校への即時適用と補助金復活を求める院内集会」で発言する日本各地のオモニ会の代表

朝鮮学校全国オモニ会連絡会の主催で「『高校無償化』制度の朝鮮学校への即時適用と補助金復活を求める院内集会」が4月25日、衆院議員会館で行われた。日本各地のオモニ会の代表、女性同盟の活動家、同胞保護者、国会議員をはじめとする日本の各界人士など180余人が参加した。会場は、先代の意志を継いで子どもたちの明るい未来を切り開こうとするオモニたちの熱意と、民族教育を共に守る日本の各界人士たちの連帯で沸いた。

集会ではまず、主催者を代表して朝鮮学校全国オモニ会連絡会の南珠賢代表があいさつをした。南代表は、日本政府の朝鮮学校に対する差別政策の不当性を国際社会に訴えるため、スイス・ジュネーブでの国連社会権規約審議委員会に5人の代表を派遣することに言及し、各地のオモニたちもみな同じ思いを持ってこれからもたたかっていくと、決意を述べた。

続いて、国会議員らが紹介され、それぞれ発言した。社民党幹事長の又市征治・参院議員、社民党政策審議会長の吉田忠智・参院議員、民主党の江崎孝・参院議員、民主党の田城郁・参院議員、民主党の有田芳生・衆院議員、社民党の吉川元・衆院議員、未来の党の阿部知子・参院議員らは、教育と政治は別であると強調し、朝鮮学校に「無償化」が即時適用されるようこれからも働きかけていきたいと述べた。

一橋大学の田中宏・名誉教授は、ジュネーブに発つオモニたちを激励しながら、「すべての人間に等しく備わっている人権を軽視する日本政府の実態を国際社会に暴いてほしい」と話した。

立川にある「朝鮮学校を支えるハムケ・共に」代表の上村和子・国立市議は、日本政府が朝鮮学校に対して行っているいじめに加担する「第2の加害者」になってはならないと警鐘を鳴らし、「オモニたちのがんばりが次の世代につながる。共に信念を持ち、たゆまぬ努力をしていこう」と呼びかけた。

「高校無償化からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」の森本孝子さんは、65年前の4.24教育闘争時代の直接的な暴力が、今は経済的、法的、精神的な暴力に姿を変えて存在していると指摘。「日本は自らが行っている差別的な政策が、国際社会で非難されているといることに気づかなければならない。困難な状況だが、より一層団結してたたかっていこう」と訴えた。

また、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員であり、「外国人人権法連絡会・外国人ネットワーク」の師岡康子さん、「朝鮮学校を支える千葉県民と女性議員の会」代表の湯浅和子・千葉県議、「朝鮮学校生徒を守るリボンの会」代表であり「外国人学校・民族教育の制度的保障を実現するネットワーク埼玉」の斉藤紀代美さんらが発言したあと、

集会では、各地オモニ会代表たちが発言した。

院内集会には、日本各地のオモニ会の代表、女性同盟の活動家、同胞保護者、国会議員をはじめとする日本の各界人士など180余人が参加した

群馬オモニ会の徐美愛さんは、「教育の機会均等に寄与することを目的としてつくられた『高校無償化』制度が、政治的事情に基づいて子どもたちを差別する道具として扱われている」としながら、「オモニたちが子どもたちの未来のために立ち上がり、『高校無償化』制度を本来あるべき姿に戻そう」と話した。

愛知オモニ会の許淑礼会長は、「無償化」問題で自らが原告になった生徒、卒業生たちの姿を見て胸が痛かったとしながら、「支えてくれるすべての方々と共に、勝利を信じて活動していきたい」と話した。

大阪オモニ会の千秀月会長は、「いじめ問題に取り組んでいる大阪府が、朝鮮学校にいじめを行っている。憤りを禁じえない」「子どもたちが署名運動や抗議活動をしているのに、大人が負けていられない。権利を勝ち取るまで最後まであきらめない」と、涙ながらに訴えた。

集会では、群馬朝鮮初中級学校オモニ会などが企画した「私たちの夢、私たちの心プロジェクト」の報告があった。4月25日時点で3万8千417羽の折鶴が集まり、そのうち1万3千100羽を文科省に、1万5千717羽を国連に、9千600羽を各地の朝鮮学校や市民団体に持っていき、「高校無償化」問題の不当性を訴えるという。

また、昨年6月に立ち上げた大阪朝鮮学園支援府民基金(愛称=ホンギルトン基金)では、4月25日時点で1千70万円の寄付金が集まり、511の個人と団体から寄付が寄せられ、そのうち7割が日本人だということが報告された。

文科省訪れ折鶴手渡す

院内集会に先立ち、朝鮮学校全国オモニ会連絡会の代表たち23人が文部科学省を訪れ、同省の下村博文大臣宛ての、朝鮮学校への「高校無償化」制度即時適用を求める要望書を提出した。また、「私たちの夢、私たちの心プロジェクト」を通して日本各地から集まった折鶴の一部を手渡し、「大臣に直接渡してほしい」などと訴えた。

朝鮮学校全国オモニ会連絡会の代表たちが日本各地から集まった折鶴の一部を手渡した

席上ではまず、連絡会の南珠賢代表が要望書を読み上げた。

要望書は、「子どもたちの尊厳が踏みにじられることをオモニたちはこれ以上絶対に座視することはできない」と指摘したうえで、日本政府と文科省が、子どもの権利条約をはじめとする数々の人権条約を批准した国家として、子どもの教育に対しての差別的方針を撤回し、朝鮮学校への「無償化」を一日も早く実施することを強く求めた。

続いて代表たちが発言した。

朝鮮学校全国オモニ会連絡会の南珠賢代表が要望書を読み上げた

横浜朝鮮初級学校オモニ会の金明皓会長は、「拉致」と「無償化」をリンクさせるのは筋違いだと指摘。また、この間、日本政府や行政の排外主義によって、朝鮮学校において「反日教育」が行われているような悪宣伝がなされた結果、朝鮮人ということでバイトを断られたり自転車を倒されるなど、民族差別が激化していると指摘した。

大阪朝鮮高級学校オモニ会の千秀月会長は、「全国」大会常連校として名を馳せている大阪朝鮮高級学校の活躍について触れ、朝鮮学校を支援している大阪の日本の人がとても多く、基金が1千万円を超えたことについて述べた。

東京朝鮮中高級学校オモニ会の韓英淑副会長は、今回の要請でどのようなことを言おうか考えたが、考えるべきは日本政府の側であると指摘、「無償化」の即時適用を訴えた。

代表たちはその後、衆院議員会館で記者会見を開いた。

ジュネーブで行われる国連社会権規約審議委員会に派遣する5人の代表たちが紹介された後、群馬初中オモニ会の司空淑さん、東京中高オモニ会の尹京蘭さんが発言し、「無償化」制度が適用されるまで絶対にあきらめないと強調した。

(李東浩、李永徳)